先日、太田市にて「3回目のトタン屋根の塗装はできますか？」とお問合せをいただき、現場調査にお伺いしました。
今回は調査の様子とメンテナンス方法について詳しくご紹介いたします。

■トタン屋根の調査

早速確認していきますと、広い範囲で塗膜がはがれている状態が確認できました。

別の箇所では、塗膜がはがれかけている状態が確認できました。

とても変わったはがれ方をしていますね…。
この症状は、太陽の熱の影響で塗膜がはがれてしまった可能性が高いでしょう。
トタンは金属性の屋根材で他の屋根よりも太陽の熱を吸収しやすく、熱で塗膜がはがれやすくなってしまうのです。

この他で考えられる原因は研磨不足が考えられます。
研磨とは、屋根の表面や鉄部・木部等に対してやすりのような目の粗いもので擦（こす）っていく作業の事です。
塗装部分の表面を均一に滑らかにし、新しく塗り替えた塗装をはがれにくくする効果があります。

そのため、研磨作業をしっかりと行わないと下地が整っていない状態で塗装することになり、塗膜がはがれやすくなります。
塗膜の剥がれが見られる場合は既存の塗膜を全て撤去し、研磨作業・サビ止め塗料・上塗り塗装のメンテナンスをしましょう。
もう塗装工事をしたくないという場合には、カバー工事によるメンテナンスが良いでしょう。
今回は塗装とカバー工法の2プランでご提案させていただくことになりました。

■外壁の調査

今回屋根の調査をご依頼いただきましたが、メンテナンスが必要な部分がないかお客様の確認のうえ外壁の調査をおこないました。
外壁塗装は過去に塗装をしたことはないとのことでした。早速調査していきますと、チョーキング現象が確認できました。

このチョーキング現象は、紫外線の影響により外壁の塗膜が劣化している状態です。
外壁塗装の初期段階のメンテナンス目安です。
そのため、チョーキングが出たらすぐに塗装を！というわけではありませんが、早期段階で塗装をすることで劣化の進行を抑えることができます。

他の外壁部分ではひび割れが確認できました。

ひび割れにも危険の度合いがあり、今回は「ヘアクラック」と呼ばれる、ひび割れの規模の中でも小さなものでした。
とはいえ、放置すると【爆裂現象】を起こすこともあります。
爆裂現象とはクラック（ひび割れ）に雨水が浸水して入り込んだお水が内部で凍り、日中の温かさにより凍った水分が溶けることを繰り返すことで外壁材を傷めてしまう現象です。
爆裂現象がおこると本来塗装工事で済むものも張替えになる場合があり、予定よりも費用が多く発生してしまう事があります。
ヘアクラックは塗装をすることで外壁に防水膜を作り、爆裂現象の発生を抑えることができます。

■軒裏天井の調査

調査していきますと、軒先側の天井が一部剥がれ落ちていました。

雨漏りと聞くと屋根から発生すると思う方が多いですが、今回は雨樋のオーバーフローによる可能性が高いでしょう。
これは雨樋の詰まりや勾配不良によって雨水が溢れ、溢れ出た雨水が軒先に伝って雨漏りが発生します。
放置することで軒裏天井が腐食しはじめ、写真のように崩れ落ちてしまうのです。

この状態にしておくと、鳥やコウモリなどの害虫が住み着いてしまう恐れがあります。
コウモリが住みついた場合、フンによる衛生被害を受け、悪臭による被害や糞に含まれる細菌による感染症、
さらにはコウモリの糞をエサにするゴキブリやハエが餌として家の中に侵入するなど、害虫被害にも繋がってしまいます。
この場合、お家の被害を抑えるために軒裏天井の張替を行う必要があります。

この他にも付帯部の調査を行い、今回の現場調査が終了しました。
過去に、付帯部のメンテナンスと劣化症状について紹介している記事がありますので、是非こちらもご覧ください。
【外壁塗装とオススメしている付帯部メンテナンスと劣化症状】

今回は、屋根塗装・外壁塗装・軒裏天井の張替のご提案をすることとなりました。

普段の生活の中で、お家の状態をしっかり確認する機会はなかなかないでしょう。
今回のお家では「何度も塗装しているのに、すぐに塗装が取れる」と言ったお悩みを抱えていました。
大手ハウスメーカー、積水ハウスさんやトヨタホーム、ダイワハウスさんなどで建てたお家のお客様からは「10年点検の時に、外壁塗装と言われた」。
その他にも「訪問業者さんが来て言われた」「隣の家が塗装をしていたから」と様々なきっかけで塗替えを検討する方がいらっしゃいます。

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