先日、アパートの大家様より「屋根外壁塗装と、軒天の張替えをしてほしい」というお問い合わせをいただき、現場調査に行ってきました。
ここからは現場調査の様子と適切なメンテナンス方法について紹介していきます。

まずは屋根の調査です。今回の建物ではスレート屋根が使用されていました。
高所カメラを使って確認していくと全体的に色あせと汚れの付着が確認出来ました。

屋根は建物の中で紫外線や天候のダメージを受ける場所であるため、どの部分よりも早くメンテナンスサインが出てきます。
紫外線の影響で屋根表面の塗膜が劣化して汚れが付着しやすくなり、場合によってはコケや藻（も）が生えて美観性が低下します。

このまま別の部分も確認していくと、屋根と屋根の継ぎ目にある板金の色あせも確認出来ました。

谷板金は屋根と屋根の間から雨漏りが発生しないように設置されています。
「色あせで雨漏りは発生しない」と思いますが、この色あせを放置した状態で雨が降って乾燥を繰り返すうちに、表面の塗膜もどんどん劣化してサビが発生します。
さらに、このサビを放置することで腐食が始まり、やがて穴が開いて雨漏りしてしまうという危険にも繋がります。
屋根の防水性を向上するために、高圧洗浄で汚れを落としてから塗装メンテナンスをすることが建物をより長持ちすることができます。

次に外壁の調査をしていきました。今回はサイディングが使用されています。
現場に到着した際に、一番目に入ってはおりましたが、建物全体が色あせている状態が確認出来ました。

もともとは青緑色のような外壁のお色だったのでしょう。
屋根でもご案内した通り、紫外線の影響で表面の塗膜が劣化している状態です。
お写真がありませんが、指先で外壁をこするとチョーキング現象も確認出来ました。

また、別の部分を調査していくと外壁と外壁の目地にあるコーキングの破断が確認できました。

コーキングとはサイディング（外壁材）を張り合わせたときの間にあるゴム状の部分の事を言います。外壁からの雨漏りを防ぐだけでなく、地震が発生した時に外壁にダメージを与えない緩衝材の役割があります。
しかしコーキングは石油製品のため紫外線に弱く、新築から約12年で硬化して割れが発生してしまうのです。
こういった場合の適切なメンテナンス方法は、既存のコーキングを撤去して新しいコーキングを打ち込んでいきましょう。
さらにコーキングを長持ちするために、外壁塗装で膜を作ることで美観性と建物の耐久性が向上します。

続いて、付帯部の軒裏天井の確認をしていくと、軒天の一部が外れて内部が見えていました。

外れている両サイドの軒裏天井を見ると、全体的にシミのようなものが出ていますね。
軒裏天井の内部を少し除いて木部に触れると湿っていました。これは雨漏りの可能性が非常に高いです。
ちょうどこの上がベランダ部分になっているため、そこから雨漏りしたということがわかりました。（※お写真がないため、省略させていただきます）
この場合、まずは雨漏り原因のベランダ部分の修繕を行い、軒裏天井の張替え・塗り替えをしておくとよいです。

この他にも建物の周りをぐるっと調査し、今回の現場調査が終了しました。
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