外壁のコーキングを部分補修するタイミングは?DIYでの補修方法や業者に依頼すべき基準も解説!
2023.06.21更新 外壁塗装

「外壁のコーキングの部分補修は今やるべき?」
外壁のコーキングの劣化が気になるも、補修を行うタイミングで悩んでいる方はいませんか?本記事では、補修を行うタイミングや劣化した状態を放置するリスク、DIYでの補修方法などについて解説します。
目次
外壁のコーキングの耐用年数
外壁のコーキングの耐用年数は、立地環境や使用される材料によって異なりますが、一般的には5~10年が目安とされています。耐用年数は、さまざまな要素によって左右されますが、その中でも主な原因として次のものが挙げられます。
- 紫外線:
紫外線にさらされる時間や強さによって受ける影響は変わる - 風雨や雪:
風雨や雪でコーキング材の劣化が促される - 寒暖差:
寒暖差で外壁材の伸縮や膨張が起こり、コーキング剤の寿命に影響を与える
これらの要素が強く作用する環境では、コーキングの寿命は短くなり、外部の影響がほとんどない環境ではコーキングの寿命が長くなります。
しかし、外壁のコーキングは立地環境に関係なく、定期的な点検とメンテナンスが必要です。また、耐用年数を過ぎている場合は、どのような環境であっても補修するようにしましょう。
外壁のコーキングに見られる劣化症状
外壁のコーキングが劣化すると、さまざまな症状が現れます。ここでは、外壁のコーキングに見られる主な劣化症状について解説します。
コーキングのひび割れや破断
外壁のコーキングにひび割れが見られる場合、コーキング剤の柔軟性が低下している可能性があります。ひび割れは、コーキングの真ん中が切れる「破断」につながり、外壁からの雨漏りといった問題を引き起こしかねません。
とくに、雨水がコーキングのひび割れから建物内部に浸入すると、木材や壁の内部の損傷、カビの発生など、より深刻な損害を引き起こす可能性があります。
ひび割れや破断が見つかった場合は、早急な補修が必要です。ひび割れ部分を適切な補修材やシーリング材で補修し、コーキングの防水効果を回復させる必要があります。
定期的なメンテナンスを行い、ひび割れの早期発見と補修を行うことで、建物の耐久性と美観を維持しましょう。
肉やせや剥がれ
肉やせは、コーキングの厚みが減少し、細くなった状態のことです。この状態では、外壁材とコーキングの間に隙間ができ、防水性が低下します。さらに、肉やせが進行するとコーキングが剥がれてしまうこともあります。
肉やせや剥がれが見られる場合も、早めの対策が必要です。肉やせや剥がれの状態が悪化すると、外壁の防水性は低下し、雨漏りが発生する可能性があります。さらに、剥がれたコーキングは外壁の美観を損ない、建物全体の印象が悪くなりかねません。
外壁のコーキングの劣化を放置しているとどうなる?
劣化したコーキングの箇所から雨漏りが発生するようになると、建物内部の木材や金属部分が損害を受けます。雨水が侵入すると、木材や金属の腐食が起こります。
さらに、雨漏りが続くと壁や天井にシミや室内への水滴が発生し、カビやダニの発生につながります。カビやダニは、健康状態に影響することもあるでしょう。
そして雨漏りの被害は時間とともに拡大していきます。建材が腐食し、壁や天井が傷み、最悪の場合、建物全体のゆがみや構造的な問題を引き起こす可能性があります。
また、劣化したコーキングの放置は、シロアリの侵入を許すことにもなりかねません。白アリは木材を好んで食べます。木材を食べられると、住宅の構造自体に異常をきたすこともあるのです。
修復には高額な費用や手間がかかる場合があるため、早期の対応が重要です。
外壁のコーキングの部分補修はDIYで対応できる?
劣化した外壁のコーキングの部分補修は、DIYでも対応できます。実際、一部のホームセンターや建材店では、コーキング製品や補修キットが販売されており、それらを使用して補修作業を行えます。
しかしながら、外壁のコーキングの部分補修には専門的な知識と技術が必要です。コーキングの適切な施工方法や補修材の選定、工具の使い方などを把握したうえで作業を行わなければなりません。
また、外壁のコーキングは建物の防水性や耐久性に関わる重要な部分のため、誤った補修方法や施工ミスがあると、現状よりも悪化する可能性があります。
さらに、外壁のコーキングの補修では、高所での作業が必要な場合があります。高所での作業は危険を伴うため避けるべきです。
そのため、外壁のコーキングの部分補修は基本的には専門家に依頼することをおすすめします。専門家は適切な知識と経験を持ち、劣化したコーキングの正確な診断と適切な補修が可能です。無理をせず、できるだけ専門の業者にお任せしましょう。
外壁のコーキングのDIYでの補修方法
DIYでの部分補修は基本的にはおすすめできませんが、どうしてもDIYで補修したいという方もいるでしょう。
もしくは、自分でDIYする気はなくてもどうやってコーキング補修するのかが気になる方もいるでしょう。
そんな方に向けて、必要なものや補修の流れを解説していきます。
外壁のコーキングをDIYで補修するときに必要なもの
外壁のコーキングの部分補修をDIYでおこなうときに必要なものは次の通りです。
- コーキング剤:
隙間を埋めるために使われるもの - コーキングガン:
コーキング剤専用の押し出し機 - プライマー:
下地とコーキング剤の接着剤 - ハケ:
隙間の清掃に使われる - ヘラ:
コーキング剤をならすための使われる - カッター:
既存のコーキング剤を取り除くために使われる - 養生テープ:
周囲にコーキング剤が付着しないように保護する
では、具体的にこれらの物を使ってどのように外壁のコーキングを部分補修していくのか、見ていきましょう。
外壁のコーキングをDIYで補修するときの流れ
外壁のコーキングの部分補修の流れは次の通りです。
1.既存のコーキングの除去
コーキング剥離剤やカッターナイフを使用して、古いコーキングを丁寧に取り除きます。補修する箇所の周囲をクリーニングブラシなどを使って、残ったコーキングや汚れを除去します。
2.周囲の清掃
コーキングを補修する箇所の周囲をきれいに掃除しましょう。埃やゴミ、古いコーキングの残りなどを除去し、表面を整えます。
3.養生テープを貼り付けて周囲を保護
コーキングを補修する箇所の周囲に養生テープを貼り付けて保護します。テープを使うことで、コーキングを均一に施工するための作業領域を限定し、周囲の壁や窓枠などを汚すことを防ぎます。
4.プライマーの塗布
コーキング剤の密着性を高めるために、プライマーをコーキングする箇所に塗布します。プライマーは製品によって異なる場合があるため、使用するコーキング剤に適したプライマーを選びましょう。
5.コーキング剤の充填
コーキングガンを使用して、適量のコーキング剤をコーキングする箇所に充填します。均一に充填するように注意しましょう。
6.コーキング材をヘラで均一にする
ヘラやコーキングスパトラなどを使って、充填したコーキング剤を均一に伸ばし、表面を整えます。均一な厚みと滑らかな仕上がりを目指しましょう。
7.養生テープをはがす
コーキング剤が乾燥する前に、養生テープを注意深くはがします。テープをゆっくりと引き剥がし、コーキング剤についたテープの跡を修正します。
8.コーキング材を乾燥させる
コーキング剤の乾燥時間は製品によって異なりますが、通常は数時間から数日かかることがあります。指定された時間を守り、コーキング剤をしっかりと乾燥させましょう。天候や湿度によっても乾燥時間は異なるため、気候条件に注意して作業を行ってください。
9.仕上げの確認
コーキング剤が完全に乾燥したら、仕上げの確認です。表面が均一で滑らかで、周囲の壁との接合に問題ないかを確認します。必要に応じて補修箇所を修正して整えましょう。
上述した補修方法は一般的な手順です。建物やコーキングの状態によって適切な方法や材料が異なる場合があります。必要に応じて専門家や製品の取扱説明書を参考にするのがおすすめです。
ただし、大規模なコーキングの補修や複雑な補修が必要な場合は、専門家に依頼することを強く推奨します。
外壁のコーキングの部分補修をプロに任せるべき理由
外壁のコーキングの補修は、部分的な補修ですが、知識や技術が求められます。誤った方法で対処してしまった場合、結局、専門の業者に対応してもらわなければならず費用がかさんだり、外壁の状態がかえって悪化したりするため、なるべくプロに任せることが大切です。
業者を選ぶ際には、次のポイントに注意しましょう。
- 資格と実績
- 見積費用
- アフターサービスなどの保証の有無
- 対応のスピードと丁寧さ
複数の業者に相談することで、上記ポイントを比較し、より良い業者を選ぶことができます。とくに見積費用は、業者や対応地域によって大きく異なる場合があるため、十分に比較・検討するようにしましょう。
プロの業者が行う外壁のコーキングの部分補修の方法
外壁のコーキングの補修方法には「打ち替え」と「増し打ち」の2種類があります。それぞれどのような補修方法なのかを見ていきましょう。
打ち替えでの外壁のコーキングの部分補修
打ち替えは、既存のコーキング剤を取り除き、新しいコーキング剤を新たに充填する方法です。先にご紹介したDIYでの部分補修方法は、打ち替えになります。
打ち替えをすることで、コーキング本来の防水性や気密性といった機能を取り戻すことが可能です。また、補修箇所の美観も回復し、外壁全体の美観を保てます。
しかし、コーキング剤の完全な除去には手間がかかり時間が必要です。また、その作業にはコツが必要なため、失敗するリスクもあります。
増し打ちでの外壁のコーキングの部分補修
増し打ちは、既存のコーキング剤の上から新しいコーキング剤を充填する方法です。除去をする手間が省けるため、手軽に短時間で補修を行うことができます。
しかし、既存のコーキング剤を完全に取り除かずに充填するため、耐久性や接着力には制限があります。
さらに、劣化した既存のコーキング剤の状態が悪いと、根本的な問題が解決せず、将来的に修理や補修が必要になる可能性があるため注意が必要です。
外壁のコーキングの部分補修を業者に依頼した場合の費用相場
外壁のコーキングを、外壁塗装業者に依頼する場合の費用相場は次の通りです。
- 打ち替え…1200~1500円/m
- 増し打ち…700~900円/m
上記に加えて、補修を行う場所が高い位置にある場合、足場代がかかることがあります。また、人件費や養生費なども加わるため、あらかじめ依頼した業者に確認しておくようにしましょう。
まとめ
外壁のコーキングの部分補修は、定期的なメンテナンスを行ったうえで、少しでも異常が見つかれば早めの対処が必要です。
DIYでの補修も可能ですが、さまざまなリスクがあるため基本的に専門の業者に依頼することをおすすめします。ただ、多くの業者があり、なかなか選べない方もいるでしょう。
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