外壁塗装におすすめのペンキ【シリコン塗料】について徹底解説!
2023.06.21更新 塗料の基礎知識

住宅の外壁や屋根には塗料が塗られており、雨や紫外線から私たちを守ってくれています。
塗料として使われるペンキは、5年から10年ほど月日が経つと劣化してしまい、家を守る性能が低くなり、外観も悪くなってしまいます。
そのため、メンテナンスとして、塗り替えが必要となってきますが、塗り替え用の塗料にもさまざまな種類があり、代表して以下の4種類があります。
- アクリル塗料
- ウレタン塗料
- シリコン塗料
- フッ素塗料
特に近年、主流になっているのが「シリコン塗料」で、値段が安いのに耐久性が強いという特徴があります。
この記事では、外壁塗装を検討されている方へ向けて、シリコン塗料について詳しく解説していきます。
目次
シリコン塗料とは?
シリコン塗料とは、正式には「シリコン樹脂塗料」のことで、シリコン系やアクリルシリコン系の合成樹脂が主成分の塗料です。
一戸建て住宅の外壁塗り替えや、屋根の塗装などでよく使用されている塗料で、シーリング材や建設用保護材にもシリコン塗料が使われています。
比較的値段は安く、 機能性・耐久性に優れていて、耐候性や汚れを弾く効果も強く、とてもコストパフォーマンスが高い塗料です。
シリコン塗料の特長
シリコン塗料は、大きく分けて「水性」と「油性」の2種類があり、塗料を希釈するときの溶剤が違うという点があります。
水性は水で塗料を薄めるのに対し、油性はシンナーなどの有機溶剤で薄めます。
かつては、油性の方が耐久性が良いと言われていましたが、近年は塗料の性能が進化して、水性でも耐久性が良く、水性塗料と油性塗料で大きな差がありません。
最近では、油性特有の匂いが少なく、環境問題の影響がない水性シリコン塗料が多く使われています。
シリコン塗料の耐用年数
住宅用の塗料には、値段が安い順に「アクリル塗料」「ウレタン塗料」「シリコン塗料」「フッ素塗料」の4つのグレードがあり、値段が高くなれば性能があがり、耐用年数も伸びていきます。
シリコン塗料の耐用年数は、外壁塗装で10〜15年、屋根塗装で8〜12年といわれています。屋根塗装の方が耐用年数が短いのは、直射日光にさらされる時間が多いからです。
各塗料の耐用年数については、以下の表のとおりです。
塗料の種類 |
耐用年数 |
アクリル塗料 |
外壁:5~7年 屋根:4~5年 |
ウレタン塗料 |
外壁:7~10年 屋根:6~8年 |
シリコン塗料 |
外壁:10~15年 屋根:8~12年 |
フッ素塗料 |
外壁:15~20年 屋根:12~15年 |
シリコン塗料の単価
シリコン塗料の単価相場は、1㎡あたり2,200円〜3,000円で、塗料グレード4種類のなかで、2番目に高い金額となっています。
一般的に、シリコン塗料を使って家一軒の外壁を塗装した場合、塗料代は39万〜51万円ほどかかります。
施工費用は、塗料代に加えて、足場代・下地処理代・業者の諸経費などが別途かかるので、外壁塗装について事前に把握しておき、相見積もりをとることをおすすめします。
シリコン塗料とその他の塗料を徹底比較
シリコン塗料は、耐用年数と価格のバランスが良くコストパフォーマンスが高いため、近年とても人気です。
住宅用塗料4種類の耐用年数と価格を比較した表は、以下のとおりです。
塗料の種類 |
耐用年数 |
価格 |
価格/耐用年数 |
アクリル塗料 |
5~7年 |
1,500円/㎡ |
280円 |
ウレタン塗料 |
7~10年 |
1,950円/㎡ |
242円 |
シリコン塗料 |
10~15年 |
2,300円/㎡ |
220円 |
フッ素塗料 |
15~20年 |
4,300円/㎡ |
253円 |
シリコン塗料を他の塗料と比較すると、価格÷耐用年数はシリコン塗料が1番安く、コストパフォーマンスが良いことがわかります。
高性能の塗料がいいけど値段は抑えたいという方には、シリコン塗料がおすすめです。
シリコン塗料のメリット
外壁塗装を検討するうえで、塗料として使われるペンキのメリットを知っておく事はとても大切です。メリットを理解しておけば、自分の住宅にとって最適な施工業者を見つけることにも役立ちます。
ここではシリコン塗料に注目し、メリットを3つ紹介します。
- 耐久性が高い
- 光沢があって汚れにくい
- ラインナップが豊富
シリコン塗料はとても耐久性が高い塗料で、耐熱性、耐水性、耐候性に優れています。
シリコン塗料の種類によっては、600℃前後の環境下でも耐えられる塗料があり、水を通しにくく、湿気や雨による建材の劣化を抑えることも可能です。
耐久性が高い塗料なので、再塗装までの期間を長くでき、メンテナンスコストを削減することができます。
シリコン塗料には、セラミックという成分が配合されているため、光沢・ツヤのある仕上がりになります。
また、セラミックは汚れにくいという特徴もあるので、長期間きれいな状態を保つことができます。
シリコン塗料はとても人気な塗料なので、多くのメーカーが塗料の開発に取り組んでおり、多くのラインナップがあります。商品の種類が豊富なので、ご自身の希望条件に合う商品を見つけられる確率が高くなります。
カラーバリエーション、価格帯や性能などからじっくり検討したい時に、シリコン塗料はおすすめです。
シリコン塗料のデメリット
ここまで、外壁塗装で使われるペンキの一つであるシリコン塗料に注目し、メリットを紹介しましたが、一方でデメリットもあります。
メリットとデメリットの両方を理解したうえで、どの種類の塗料を選択するか決めましょう。
- アクリル塗料・ウレタン塗料より価格が高い
- フッ素塗料より耐久性が低い
- ひび割れのおそれがある
前述した4種類の塗料のなかで、シリコン塗料は、アクリル塗料・ウレタン塗料と比べて、グレードや耐久性が高い分、値段が高いです。
シリコン塗料の耐用年数である10年以内に、家屋の退去や解体が決まってるのであればオーバースペックとなるので、アクリル塗料やウレタン塗料を検討するようにしましょう。
シリコン塗料の耐久性は、最上グレードであるフッ素塗料より長くありません。
金額が高くなっても、塗り替えをする工事回数をできるだけ少なくしたいという場合は、シリコン塗料よりもフッ素塗料を選んだほうが良いケースがあります。
シリコン塗料は、他の塗料に比べて塗膜が硬いため、ひび割れを起こす可能性が高くなります。
温度や水分で伸縮する素材への塗装や、振動が多い立地でのシリコン塗料の使用は避けたほうが良いでしょう。
シリコン塗料を使って住宅の外壁をDIYで塗装できる?
外壁塗装を検討するとき、できるだけ費用を抑えたいと、誰もが思うのではないでしょうか。DIYで外壁塗装を行えば費用を抑えることができますが、結論、DIYでの塗装は行うべきではないです。
外壁塗装のときには、足場を組む必要があり、塗装だけでなく外壁の洗浄、養生などの工程でも必要となってきます。足場を使っての作業はとても危険で、プロでも常に注意をしながら作業しており、素人だと安全面のリスクがかなり高くなります。
また、専門の知識・技術があるプロと素人では、どうしても完成後の仕上がりに大きな差が出てきます。せっかくDIYで塗装したとしても、本来求めていた塗料の性能を引き出せず、結局やり直しになり費用がかかってしまうケースもあります。
DIYは、安全面・性能面などで、懸念点が多いのでおすすめできません。
住宅の外壁塗装におすすめのシリコン塗料
シリコン塗料は、さまざまな種類があります。ここでは、外壁塗装におすすめのシリコン塗料を3つ紹介していきます。
塗料の種類 |
オーデフレッシュSi100 III (日本ペイント) |
プレミアムシリコン (エスケー化研) |
クールマイルドシリコン (エスケー化研) |
塗料の詳細 |
下塗りから上塗りまで、全て水性塗料で施工可能です。 臭いが少なく環境に優しい塗料なので、臭いの苦手な方・子供・ペットがいる方におすすめです。 |
シリコン塗料と同じ価格帯で、上グレードのフッ素塗料に近く耐用年数が長いため人気の商品です。 |
塗装可能な下地の種類がとても多い塗料です。 住宅の建材やもともと塗ってあった塗料の種類を問わず、強い耐久性のある仕上がりが期待できます。 |
塗装できる下地 |
・モルタル面 ・コンクリート面 ・窯業系サイディングボード ・ALCパネル面 |
・サイディング ・モルタル ・コンクリート ・ALCパネル面 ・スレート板 |
・コンクリート ・セメントモルタル ・ALCパネル面 ・スレート板 ・GRC板 ・押出成形セメント板 ・サイディングボード ・鉄 ・亜鉛メッキ鋼 ・アルミニウム ・ステンレス ・各種旧塗膜(活膜)など |
光沢の種類 |
・つや有り ・7分つや有り ・5分つや有り ・3分つや有り ・つや消し |
・つや有り ・5分つや有り ・3分つや有り ・つや消し |
・つや有り ・5分つや有り ・3分つや有り |
価格 |
約3,060円~ |
約2,600円~ |
約2,200円~ |
シリコン塗料で外壁塗装した住宅の施工事例
弊社の施工実績は、12,000棟をこえており、さまざまな家の外壁塗装を行っています。ここでは、施工事例を3つご紹介するので、ご自身の家と比較して参考にしてください。
経年による色褪せやチョーキング現象を解決
屋根の色褪せ、外壁のチョーキング現象(塗膜が劣化し粉上になってしまう現象)やひび割れにお悩みだった物件を施工した事例です。
リフォーム内容などは、以下のとおりです。
施工内容 |
屋根・外壁・軒裏天井・破風板・雨樋・雨戸・外塀・看板 |
---|---|
リフォームに至った経緯/悩み |
屋根や外壁の経年劣化があり、色褪せ、ひび割れ、チョーキング等が起きていたため綺麗にしたかったそうです。 |
リフォーム後 |
外壁塗装を、シリコン塗装で行いました。 |
関連記事:I様屋根・外壁塗装工事 グリーンから落ち着いたブラウン系の屋根色
汚れに強い屋根・外壁へ
雪が降る地域のため、屋根や外壁にコケや雨シミなどが多く、悩まれていました。
リフォーム内容などは、以下のとおりです。
施工内容 |
屋根、外壁・付帯部塗装 |
---|---|
リフォームに至った経緯/悩み |
雪や雨による屋根・外壁の色褪せと、コケやシミなどの汚れが付いて目立ってしまうことに悩まれていたそうです。 |
リフォーム後 |
シリコン塗料は汚れが付きにくく、幅広い種類から選んで頂けます。 |
関連記事:Y様屋根・外壁塗装
いろんな場所に塗装できる
こちらの物件はアパートになっており、屋根、外壁だけでなく、水切り、階段等の鉄部の塗装も行った事例です。
リフォーム内容などは、以下のとおりです。
施工内容 |
屋根・外壁・軒天・破風板・雨樋・水切り・ポスト・廊下・階段鉄部塗装工事 |
---|---|
リフォームに至った経緯/悩み |
経年による色褪せがひどく、階段等の鉄部のサビ発生などに悩まれていたそうです。 |
リフォーム後 |
経年劣化による色褪せがなくなり、ツヤが復活しました。 |
関連記事:Tアパート様 屋根外壁塗装工事
まとめ
今回は、住宅の外壁塗装で使われるペンキである、シリコン塗料に注目して、特長や事例について解説しました。
住宅の屋根や外壁が劣化するのは仕方なく、定期的なメンテナンスが必要です。外壁などの塗装を検討するときは、塗料のカラーだけでなく、性能などをしっかり把握して、ご自宅に合う塗料を選ぶようにしましょう。
今回、紹介した3つのシリコン塗料は、値段と耐用年数からコストパフォーマンスが良く、とても人気の商品です。カラーバリエーションや環境の面でも、種類が多く、選びやすい塗料のためおすすめです。
弊社ホームページでは、さまざまな家の塗装の事例や、塗装について動画での解説等を掲載しています。
わからないことやお悩み等ありましたら、お気軽にお問い合わせください。
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