外壁塗装のベストシーズンは？ふさわしくない時期がある理由も解説
2024.04.16更新 外壁塗装
外壁塗装を検討しながら、いつ塗装をやるのがいいのか悩む方もいらっしゃると思います。塗装工事は一年を通していつでもおこなえますが、日本には四季があるため、塗装に適したベストシーズンがあるのも事実です。
そして、外壁塗装にふさわしくない月もありますが、この記事では、外壁塗装にふさわしくない理由をはじめ、季節ごとのメリットやデメリットも徹底解説します。
また、塗装工事の日程を検討するうえで、考慮しなければならない点もあわせてご紹介しますので、参考にしてください。
目次
外壁塗装にふさわしくない月は？
日本は春夏秋冬があり、それぞれの季節に特徴があります。それによって塗装工事にも影響が出るため、外壁塗装にふさわしくない月が出てきます。
外壁塗装や屋根塗装は屋外工事のため、雨や雪の日には作業ができません。雨や雪による天候不良の日は休工となり、その分の工期が延びてしまうので工事完了予定日を大幅にオーバーしてしまう可能性があります。
雨や雪による塗装工事への影響はその他にもありますので、詳しく解説いたします。
雨の影響を受けやすい夏場
塗装工事には、雨の影響を受けやすい夏場はふさわしくありません。先ほど説明したとおり、雨の日は休工になるため、雨が続く梅雨は工事が延びがちになります。
また、塗装は下塗り・中塗り・上塗りと塗料を3回程度重ねて塗るのが一般的です。
外壁塗装の工程は、洗浄からはじまり、コーキングを打ってから塗装の順番で進みますが、どの工程においても十分な乾燥時間が必須となります。雨の日は湿気が多く日差しもないため、乾燥もなかなか進まず、乾燥時間が余計にかかります。
梅雨の時期にあたる6月～7月にかけては、塗装工事ができないわけではありませんが、一般的な工期よりも長くなる傾向があるため、外壁塗装にはあまりふさわしくありません。
夏場の外壁塗装の注意点 
梅雨が終わった後にやってくる夏は、日差しが望めるので塗料の乾燥には適しています。
しかし、夏場の外壁塗装の注意点として、窓を開けられない点を考慮する必要があります。開口部は塗料飛散防止のために養生しますが、屋内に塗料のにおいが流れこむのを防ぐため、窓は開けられません。
エアコンも基本的にはお使いいただけますが、塗装箇所によっては室外機に養生することもあり、その場合は使用できなくなります。外壁塗装を発注する際は、エアコンが使用できるかどうかも確認することをおすすめします。
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寒さや雪の影響を受けやすい冬場
寒さや雪の影響を受けやすい冬場も、塗装工事にはふさわしくありません。
塗料は気温5℃未満、湿度が85％以上の環境下では乾きづらいため、原則として塗装に着手しないと『建築工事標準仕様書・同解説 JASS18塗装工事』に定められています。
冬でも5℃を超える場合は塗装工事ができるため、地域によって塗装にふさわしくない月は異なります。
特に雪が多い地域は雪で工期が延びるうえ、5℃を下回る日も多くなると思うので、冬場の外壁塗装はできるだけ避けるのが無難です。
冬場は寒さで塗料が乾きづらいうえ、結露も発生しやすくなるため注意が必要です。
外壁塗装にベストな気温と湿度
ここまで外壁塗装にふさわしくない時期について解説してきましたが、ここからは外壁塗装にベストな気温と湿度についてご紹介します。
外壁塗装は、気温が5℃以上で湿度が85％未満の日におこなうのがベストです。その条件に合った日が多い季節が、塗装に最適な時期といえます。
地域によって差があるとは思いますが、快適に過ごしやすく洗濯物の乾きが良い季節は、塗装にも適した季節と考えるとわかりやすいと思います。
お住まいの地域に合わせて、できるだけ雨や雪が少ない時期をお選びください。
塗装工事は、窓が開けられないなどの不便さもあるため、できるだけ短期間で終わらせるのがベストです。
関連記事：外壁塗装の期間の目安は？工事に適した季節やかかる日数・工程まで徹底解説！
外壁塗装に最適な時期や期間は何月がいい？
外壁塗装に最適な時期や期間は何月がいいかというと、雨や雪の心配が少なく天候が比較的、安定している秋がおすすめです。
正確な時期については、地域ごとにズレがありますが、一般的には10月・11月が塗装のベストシーズンと言われます。
10月・11月が塗装のベストシーズンと言われる理由を詳しく解説するので、参考にしてください。
10月・11月は外壁塗装のベストシーズン
雨の日が少なく、気温や湿度が比較的安定している10月・11月は、外壁塗装のベストシーズンです。休工する日も少なく塗料なども良く乾くので、予定通りの工期で塗装工事が進みます。
季節でいうと9月も秋に含まれますが、台風が発生しやすい季節なのでベストシーズンからは外れます。
塗装工事中は、家全体を飛散防止シートでおおうため、日光も遮られますし、窓を開けて換気することもできません。
ベストシーズンに塗装をおこなう最大のメリットは、工期が最短で済む可能性が高い点です。
ただし、ベストシーズンは工事が混み合うため、希望どおりの日程で工事をおこなうには、早めに業者に相談するのがおすすめです。
季節別のメリット・デメリット
一年を通して、塗装工事の工程は変わりません。
塗装工事のベストシーズンといわれる10月・11月は、工事を考える人が多いため、工事件数が集中します。繁忙期は、希望通りに日程が組めないことがあるのがデメリットです。
気温5℃を下回る時期は塗装できませんが、コスト面を考慮した場合、工事件数が減る閑散期は、業者によって値引きしてくれる可能性もあります。
以下では、塗装工事における季節別のメリット・デメリットをご紹介しますので、参考にしてください。
【春】3月～5月
季節でいうと春にあたる3月〜5月も比較的天候が安定しているため、塗装工事のベストシーズンといえます。
3月は地域によっては雪が残っていたり、気温が5℃を下回ることもあると思いますが、それ以外の地域では塗装工事をおこなえます。
この時期は秋と同様に繁忙期になりますので、早めに塗装業者に見積もり依頼するのがおすすめです。
【夏】6月～8月
夏の6月〜8月は、塗装工事の閑散期になります。6月〜7月は梅雨ですし、梅雨が終わっても台風が増えるため、天候が安定しない時期と言えます。
雨が降っていなければ、日本で湿度が85％を超えることはほぼありません。雨天でない限り塗装はできますが、ベストシーズンの秋や春と比べると塗料の乾燥時間を長く取る必要があるため、全体的に工期が延びやすい時期です。
【秋】9月～11月
秋は全体的に繁忙期です。9月〜11月のなかでも、特に台風が多い9月を除いた10月・11月がベストシーズンになります。
塗装工事に適しているのがメリットですが、工事が集中するため希望通りの日程で工事できない可能性があります。
なかには、1軒あたりの職人の人数を減らして対応する施工業者もあり、結果的に工期が長く設定される場合もあるので、契約時に職人の人数を確認することをおすすめします。
【冬】12月～2月
12月～2月の冬場は、1年のうちで最も塗装工事にふさわしくない季節です。地域によっては、塗装が可能な場所もありますが、基本的に最低気温が5℃を下回る場所での塗装はできません。
塗装できる日も限られますし、結露も起こりやすいため、塗料を乾燥させるにも時間がかかります。
乾燥する時期でもあり、地域によっては対応が可能なので、冬場に塗装工事をお考えの際は、信頼できる地元の塗装業者への相談をおすすめします。
ご家庭の生活に合った時期を選ぶ
塗装工事は外の工事とはいえ、屋内にいても人の気配を感じることは否めません。塗装自体は音を発することはありませんが、足場の設置やばらしには大きな音が出ます。
また、塗装する前に高圧洗浄機で外回り全体を洗浄しますが、このときに発する高圧洗浄機の音も気になる方が多いと思います。
特にご家庭や近隣に受験生がいる場合は、時期を配慮するのがベストです。
また、工事中は外壁に添って足場を組み、全体を飛散防止シートでおおうため、自営業の方は、人の出入りが多い繁忙期などを避けることをおすすめします。
塗装工事に適した季節はありますが、ご家庭の生活に合った時期を選ぶことも重要です。
外壁塗装で失敗しないための3つのポイント
外壁塗装は見た目だけでなく、安心して住むためにも必要です。
使用する塗料の耐久性や、家が建つ場所の環境によっても多少差がありますが、外壁や屋根の塗装はおよそ10年に一度の塗り直しをおすすめします。
定期的な塗り直しが必要ですが、かかる費用は高額なので、できることなら失敗は避けたいものです。
ここからは、外壁塗装で失敗しないための3つのポイントを解説するので参考にしてください。
外壁の色は何色がいい？色決めのコツ
外壁はおしゃれに塗り替えたいとお考えの方も多いと思いますが、ここでは、外壁の色は何色がいいのか、色決めのコツをご紹介します。
基本的には、お客さまのお好みに合わせて色を選んでいただきますが、いざ仕上がってみると「なんだかイメージと違う」と思われる方もいらっしゃるようです。
一度色を塗ってしまうと、塗り直すには別途費用がかかるため、色選びは仕上がりをイメージして、慎重に選ぶのがポイントです。
塗料のカタログの色は、実際の塗料の色とギャップはありませんが、外壁など広い面に塗ると、面積効果によって見え方が変わってきます。塗料を広い壁面に塗ると、明るい色はカタログの色よりもより明るく見え、暗い色はより暗く見える傾向があります。
面積効果を考慮して、明るい色はワントーン暗め、暗い色はワントーン明るめを選ぶのがおすすめです。
関連記事：外壁塗装の色選びで失敗しないポイントは？イメージ通りに仕上げるコツをプロが解説！
空き巣に侵入させないための防犯対策
外壁の塗装工事は、家全体を足場と飛散防止シートで囲います。塗装工事には不可欠なものですが、足場があって目隠しがある環境下は、空き巣が入りやすい環境ともいえます。
塗装工事中は、複数人の職人が出入りするため、見知らぬ顔が出入りしても不審に感じないのも空き巣にとっては好都合です。
そこで、空き巣に侵入させないための防犯対策も重要になります。在宅中でも戸締りに注意し、可能ならばサッシには補助錠を設置するのがおすすめです。
防犯対策については、業者にもよりますが、相談すると何か対策を講じてもらえる可能性があるので確認してください。
また、だいたいの工程表と工程ごとに出入りする職人の名簿を提出してもらい、把握しておくことで、それ以外の不審者に気づきやすくなります。
一番有効なのは防犯カメラの設置ですが、予算的に難しければセンサー式のライトを数か所に設置するだけでも、防犯対策として有効です。
関連記事：足場から空き巣が侵入するって本当？7つの防犯対策で被害を防ぐ！
信頼できる業者の選び方
外壁塗装に限りませんが、リフォームで最も重要なのは業者選びです。ここでは、信頼できる業者の選び方をご紹介しますので、業者選びにお役立てください。
正確な見積もりを出すためには、家の状態を見る必要があります。外壁は見える範囲だけではなく、高所の状態を把握するために、専用のカメラや実際に登って目視します。
詳細な状態を把握しないまま、やたらと不安をあおったり、見積もりを出したりする業者には注意が必要です。
また、業者を選ぶときは、数社から見積もりを取るのがおすすめです。
弊社でも、無料の見積もりと建物診断を受け付けていますので、ぜひご利用ください。
業者の良し悪しは、見積書も判断材料になります。良い見積書は、お客さま目線でも何にどのくらいかかるのか、わかりやすい内容になっています。
また、不明な点があれば、内容を納得できるまで質問することも、良い業者選びには欠かせません。
良い業者は、お客さまが納得できるまでわかりやすく説明してくれるはずです。
関連記事：業者選びをお悩みの方へ
外壁塗装の基礎知識
次は、外壁塗装の基礎知識についてご説明します。
最近の塗料は、単なる塗料という枠にとどまらず、遮熱性を備えるなど性能が高くなっています。
グレードの高い塗料を選んだとしても、既定の工程と作業を踏まなければ、メーカーの期待耐久年数や機能性は得られません。
外壁塗装の基礎知識について知っておくと、見積もりや契約時に役立つと思いますので、参考にしてください。
外壁塗装の工程は？
外壁塗装の工程をご紹介します。
- 足場設置：家の外周を囲うように足場を設置後、全体を飛散防止シートを設置
- コーキング打ち替え・ひび割れなどの補修・養生
- 高圧洗浄：高圧洗浄機を使って汚れ・コケ・藻をきれいに洗い流す
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
- 足場解体
主な作業工程は、以上です。
高圧洗浄・コーキング打ち替え・下塗り・中塗り・上塗りの各工程の間には、それぞれ壁面を乾燥する時間が必須になります。施工不良を防ぎ、塗料の性能を最大限に引きだすためには、乾燥時間はとても重要です。
極端に短い工期が設定されている場合は、工期を短縮するために乾燥時間を守っていない可能性もあるので、ご注意ください。
外壁塗装は何日かかる？
外壁塗装は何日かかるのか解説します。外壁塗装には、いくつかの工程があり、物件の規模や塗装をおこなう時期によって工事にかかる日数は異なります。
ここでは、一般的な住宅の外壁塗装にかかる日数を工程に沿ってご紹介するので、参考にしてください。
足場設置（1日）→補修・コーキング（2日～5日）→高圧洗浄（1日）→養生→下塗り（1日）→中塗り（1日）→上塗り（1日）→点検→足場解体・清掃（1日）
業者によっては、コーキングと高圧洗浄の順番が前後する場合があります。
外壁塗装工事全体の工期の目安は、10日～14日程度です。
天候によって乾燥に時間がかかる場合もありますし、雨天で休工になることもあるので、おおよその目安として参考にしてください。
外壁塗装にかかる費用相場
外壁塗装にかかる費用相場について解説します。外壁塗装の費用は、使用する塗料のグレードをはじめ、ご自宅の大きさや立地条件によっても変わります。塗装工事費用は、足場設置代金なども加わえた金額です。
延べ床面積が50㎡～100㎡程度の住宅で、遮熱機能のあるシリコン塗料を使って塗装した場合の費用相場は、約80万円です。
塗料のグレードが高くなると工事費用は高くなりますが、機能性や耐久性が高くなり、それにともない保証期間も延びる場合もあります。塗料を決める際は、金額だけでなく長期的なスパンで考えて決めるのがおすすめです。
また、屋根塗装にも足場設置が必須なため、外壁塗装と屋根塗装を同時期におこなうと1回分の足場設置費用をカットできます。
関連記事：外壁屋根塗装の相場は？坪数別や塗料別に適正価格を徹底解説！
外壁塗装期間中の生活は？
外壁塗装期間中の生活が気になっている方も多いと思います。外壁塗装は屋外の工事になるため、基本的には通常通りの生活を送っていただけますのでご安心ください。
しかし外壁塗装期間中は、お客さまにいくつかのご不便をおかけしてしまいます。
ここからは、外壁塗装工事にともない、制限される事柄について解説いたしますので、塗装日程を組まれる際に参考にしてください。
洗濯物が干せない
外壁塗装期間中は足場を設置しますし、塗料などが飛散する可能性があるため洗濯物や布団は外に干せません。洗濯物は室内干しになってしまうため、ご不便をおかけしますがご了承ください。
雨の多い時期は、塗料も乾きづらく工期も延びる可能性がとても高いため、室内干しのわずらわしさが気になる場合は、工期が延びやすい雨の多い時期を避けるのがおすすめです。
窓が開けられない
外壁塗装期間中は、塗料の飛散やにおいが内部に入り込むのを防ぐため、窓が開けられなくなります。換気は必要に応じて、換気扇などで対応していただく形になります。
ご家庭で石油ストーブを利用されている場合は、寒い時期の工事は避けるほうがいいかもしれません。
玄関ドアにも養生を施しますが、玄関の出入りは可能ですのでご安心ください。
騒音が発生する
塗装はローラーやハケを使って施すため、騒音はありませんが、足場の設置や高圧洗浄中は、不快に感じる音が出ます。
足場の設置や解体または高圧洗浄の工程にかかる時間は、それぞれ半日～1日です。
塗料のにおいや騒音が発生する場合は、近隣の方にもご迷惑をおかけしてしまいます。施工前には、塗装工事によってご不便をおかけしてしまう旨を、近隣にご理解いただけるよう業者が挨拶にうかがうのが一般的です。
可能であれば、お客さまからも近隣にひと言声をかけていただくほうが安心です。
関連記事：塗装前のご近隣挨拶はしたほうがいいの？
外壁塗装期間中は家にいるほうが良いのか
外壁塗装期間中は家にいるほうが良いのかについて解説します。
塗装期間中に、職人がご自宅にお邪魔することはありませんので、外出されていても問題なく施工できます。
ただし、空き巣などの被害を防ぐためにも、戸締りはいつも以上に念入りにしてください。
弊社では、留守中でも安心して工事をまかせていただけるよう、職人とお客さまとの交換日記システムがあります。職人は、その日におこなった作業を記入し、お客さまには、質問やご要望があれば記入していただきます。
留守中に塗装工事をおこなう場合は、ご帰宅後にご自身でも状態を確認いただき、気になる点は、すぐに業者に問い合わせるのがおすすめです。
まとめ
この記事では、外壁塗装にふさわしくない月をはじめ、外壁塗装で失敗しないポイントや基礎知識についてご紹介しました。
塗装に最適なのは、天候が安定している春や秋ですが、繁忙期は希望の日程で施工しづらいというデメリットもあります。
また、冬場に気温が5℃を下回る地域では、施工がおこなえない期間もあるため、詳細はお近くの塗装業者にご確認ください。
群馬県・埼玉県にお住まいの方は、弊社にお気軽にお問い合わせください。