外壁塗装の臭いはいつ消える?塗料ごとの違いと対策方法を解説!
2024.05.02更新 外壁塗装

外壁塗装には塗料を使いますが、この塗料にはさまざまな溶剤が含まれているため、臭いがきついというイメージがあります。
特に家屋の外壁塗装をした場合、普段住んでいる場所であるため、臭いが気になってしまいます。
この記事では、外壁塗装の臭いがいつまで続くのか、水性・油性塗料の違いと対策方法について解説します。
外壁塗装を検討しているが、臭いが心配という方は参考にしてみてください。
目次
外壁塗装の臭いはいつまで続くのか?
外壁塗装に使用する塗料は、色を着けるための「顔料」と耐久性を高めるための「合成樹脂」、塗料に機能を追加するための「添加剤」の3つから構成されています。
そして、これらを溶かして液状にしたものが塗料になりますが、溶かすために使用する溶剤の種類によって、水性塗料と油性塗料に分かれます。外壁塗装には水性塗料と油性塗料のどちらも使われていますが、一般的に多く使われているのが油性塗料です。
ただ、この油性塗料にはシンナーが使われていて、塗料の臭いの主な原因となっています。
このシンナーは、長時間吸引し続けると、健康被害があることが分かっており、吐き気や目眩、頭痛などの症状が出ることがあります。そのため、油性塗料を扱う作業は細心の注意が必要です。
外壁塗装の臭いはおよそ3日間続く
外壁塗装の臭いの主な原因は油性塗料に含まれるシンナーですが、臭いがずっと続くということはありません。ほとんどの塗装は、下塗り、中塗り、上塗りの3つの段階に分かれますが、下塗りに使う塗料は臭いが強くないものが大半です。
ただ、中塗りと上塗りに使う油性塗料は、臭いがきついものが多くなっています。そのため、中塗りと上塗りの工程で、臭いが続くことになります。
塗装の日程は塗装する面積により異なりますが、一般的な家屋の場合、中塗りと上塗りは1日程度かかり、塗料を乾燥させるために、さらに1日程度かかるのが一般的です。
そのため、臭いが続くのは、およそ3日間が目安となります。ただし、塗装する面積が広くなると、臭いの気になる期間がさらに長くなるかもしれません。
こちらの記事では、下塗り、中塗り、上塗りの3つについて解説しています。
あわせてご覧ください。
塗装に使用する油性塗料と水性塗料の違い
外壁塗装に使用する塗料は、水性塗料と油性塗料の2種類に分かれています。塗料の原料は、色をつけるための顔料、シリコンやフッ素などの合成樹脂や添加物が使われていますが、これらは固体であるため、このままでは塗料として塗ることができません。
これを液体にして塗装できるようにするために、希釈剤で溶かす必要があります。この希釈剤として何を使うかによって、水性塗料か油性塗料かに分かれます。希釈剤に「水」を使ったものが水性塗料、「シンナーなどの有機溶剤」を使ったものが油性塗料です。
水性塗料と油性塗料には、それぞれ特徴が異なり、メリット・デメリットがあります。ここでは、油性塗料と水性塗料の違いや特徴とメリット・デメリットについて解説します。
こちらの記事では、油性塗料と水性塗料との違いやメリット・デメリットについて、詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
関連記事:外壁塗装で油性塗料と水性塗料の違いとは?どちらが良いのか特徴や費用も徹底比較!
油性塗料
油性塗料は、溶剤としてシンナーを使った塗料です。シンナーが含まれているため、塗膜が強い、密着性が高い、はがれにくい、耐久性が高い、などの特徴があり、外壁塗装で多く使われています。
塗料として光沢を出しやすいため仕上がりがよく、長期間維持することが可能です。
- 油性塗料のメリットとしては、
- 塗膜が強く、密着性が高い
- 耐久性・耐候性に優れている
- 光沢やツヤを長期間維持することができる
- 雨に強い
というものがあります。
- 一方、デメリットとしては、
- 値段が高い
- シンナーを含んでいるため臭いがきつい
- 保管するために注意が必要
というものがあります。
水性塗料と比較して、耐久性など、塗料としての性能が高くなっていますが、シンナーが含まれているため臭いがきつく、環境や人体へ害があるのが問題です。
ただ、近年では弱いシンナーを使用した油性塗料も販売されていて、環境や人体への害が少なくなっています。
外壁塗装時はどんな臭いがする?
外壁塗装で使用する塗料は、水性塗料でも油性塗料でも臭いが発生します。ただ、水性塗料の臭いは少なく、油性塗料のほうが臭いがきつくなっています。
実際、外壁塗装時はどんな臭いがするのか気になるかもしれません。外壁塗装で臭いが気になるのは、ほとんどが油性塗料を使用した場合で、この臭いは溶剤として使用しているシンナーが原因です。
この臭いをどう感じるかには個人差がありますが、場合によっては、気分が悪くなったり、頭痛がしたり、目がしょぼしょぼするなどの症状が出ることがあります。
この場合は、その場所から避難するようにしましょう。
有機溶剤がシンナー臭を発生させる
外壁塗装で使用する塗料に油性塗料を採用した場合、きつい臭いがする場合があります。
これは、油性塗料が有機溶剤としてシンナーを使っているためで、この有機溶剤がシンナー臭を発生させているのが原因です。シンナーは、人によって気分が悪くなったりするなどの害が出る場合があります。
最近では、有機溶剤として弱いシンナーを使う油性塗料もあるため、臭いが気になる場合は、検討してみてください。
水性塗料
水性塗料とは、溶剤に水を使った塗料です。溶剤として水を使い、シンナーなどを使っていないため、油性塗料のようなきつい臭いがありません。
また、シックハウス症候群や化学物質過敏症の原因となるVOC含有量が少ないため、油性塗料より環境や人体への影響が少ないのが特徴です。
- 水性塗料のメリットとしては、
- 主成分が水なので臭いが少ない
- 環境や人体への害が少ない
- 値段が安い
- 油性塗料よりも塗膜の寿命が短い
- 雨に弱い
- ツヤが落ちやすい
というものがあり、デメリットとしては、
というものがあります。
油性塗料のほうが水性塗料よりも耐久性が高いのですが、最近では耐久性などが油性塗料とあまり変わらない性能がある水性塗料も販売されています。
外壁塗装時の臭気対策
外壁塗装では、工事の工程によって臭いが気になる場合があります。特に油性塗料を使う場合は、シンナーのきつい臭いがするため、場合によっては気分が悪くなるかもしれません。
ここでは、外壁塗装時の臭気対策について解説します。外壁塗装を検討している方で臭いが心配な場合は、参考にしてみてください。
換気扇を回す・十分に換気をする
外壁塗装の基本的な臭い対策としては、換気扇を回す・十分に換気をするなど、換気をおこなうことが効果的です。ただし、外壁塗装の際には養生をおこなうため、窓を開閉できるような形で養生してもらう必要があります。
もし窓の開閉ができない場合は、ドアを開閉することで換気をしてください。また、換気扇を回すことでも対策ができます。ただ、空気の流れは風向きなどにより変化するため、窓やドアを開けていても効果が感じられない場合があります。
また、臭いは下側にたまりやすいことから、下の階の換気をおこなうことで、臭いを軽減しやすくなるため、まずは下の階から重点的に換気をおこないましょう。
この外壁塗装の臭いは空気清浄機では取り除くことができません。空気清浄機を使うと、臭いが取れないだけでなく、臭いを部屋中に行き渡らせてしまうため、注意が必要です。
臭いが発生する工程時は外出する
換気を十分におこなったとしても、臭いが気になるという場合があります。そんな時は、臭いから離れるようにしましょう。外壁塗装では、臭いが発生する工程があるため、その時期だけ外出すれば臭いを避けられます。
臭いがきつい期間は、外壁塗装工事のうち、中塗り・上塗り・乾燥の3日程度です。長期間留守にする必要がないため、短期の外出についても検討してみてください。
臭いが強い工程とは?
外壁塗装の工事では、すべての工程できつい臭いがするわけではありません。外壁塗装の工程は、大きく分けて「下塗り」「中塗り」「上塗り」の三段階ありますが、下塗りの際は、臭いが少ない塗料を使うため、あまり臭いがありません。
臭いが強い工程は、主に「中塗り」と「上塗り」で、さらに上塗りで塗った塗料を乾燥させる期間までとなっています。一般的な家屋であれば、臭いが強い期間は3日程度です。
また、最近では臭いが少ない油性塗料もあるため、塗料を選ぶことで臭いが強い期間を短縮することが可能です。
こちらの記事では、外壁塗装工事にかかる期間やおすすめの時期について解説しています。
あわせてご覧ください。
関連記事:塗装の期間はどのくらい?おすすめの時期などを徹底解説!
臭いの少ない水性塗料を選ぶ
外壁塗装で臭いを出したくない場合は、臭いの少ない水性塗料を選ぶ方法があります。
ただ、水性塗料でも臭いがまったくないわけではなく、油性塗料よりも臭いが少ない程度なのが現状です。それでも、水性塗料は油性塗料より臭いを減らすことができるため、臭いが気になるなら水性塗料を選びましょう。
ただし、水性塗料は油性塗料と比較して、性能面で劣る部分があるため、外壁塗装の仕上がりや耐久性などを重視する場合は、水性塗料では満たせない場合があります。
近年では、性能面が油性塗料に匹敵するような水性塗料も販売されており、臭いが少ない油性塗料も存在します。これらの塗料を使用することも検討してみてください。
関連記事:水性塗料の特徴やメリット・デメリットとは
F☆☆☆☆規格の塗料を選ぶ
外壁塗装の臭い対策として、「F☆☆☆☆」規格の塗料を選ぶ方法があります。「F☆☆☆☆」は、「エフ・フォースター」または「フォースター」と呼ばれ、JIS(日本工業規格)、JAS(日本農林規格)で認められた規格です。
これは、シックハウス症候群の原因とされている化学物質のホルムアルデヒドの発散量を、最高基準で低減している製品に与えられる規格です。「F☆☆☆☆」規格の塗料は、ホルムアルデヒドの発散量が少ないため、臭いが少なくなっています。
ホルムアルデヒドは刺激臭がするため、その発散量が少ないと臭いも少なくなります。F☆☆☆☆規格でない塗料は、人体への悪影響から使用可能面積に制限がありますが、F☆☆☆☆規格の塗料はその制限がありません。
そのため、広い面積を塗る必要がある場合についても、F☆☆☆☆規格の塗料がおすすめです。
外壁塗装の臭いの人体への影響は?
外壁塗装で油性塗料を使う場合、シンナーが含まれているため、きつい臭いがする場合があります。そのため、外壁塗装の臭いの人体への影響が気になるかもしれません。
油性塗料の臭いが人体に及ぼす影響としては、頭痛・吐き気・めまい・目鼻口の粘膜部の異常などの症状が出る場合があります。もし体調に変化が出た場合は、症状が悪化する前に、その場を離れるなど、臭いを吸わないようにしましょう。
また、まれに塗料に含まれる化学物質にアレルギー反応を起こしてしまう方もいますので、注意が必要です。症状がひどい場合は、医療機関を受診するなどの対応をおすすめします。
ただし、このような症状には個人差があり、必ず影響が出るわけではありません。
人体(赤ちゃん)への影響
外壁塗装の際に出る臭いはきついため、赤ちゃんへの影響を心配される方がいらっしゃるかもしれません。ただ、現在使用されているほとんどの塗料は、安全に配慮されています。そのため、あまり心配しすぎる必要はありません。
ただ、赤ちゃんや小さい子供などは、臭いに敏感なため、体調不良になる場合があります。もし赤ちゃんや小さい子供がいる場合、より安全性が高い塗料を使うなどの対策をとったほうがいいかもしれません。
また、臭いが気になる期間は外出するなどして、臭いから離れる対策をしてもいいでしょう。
他にも、妊娠中の場合は、母親が吸ったシンナーがお腹の中の赤ちゃんに届いてしまう可能性があるため、妊娠中の外壁塗装は避けることをおすすめします。
ペットへの影響
外壁塗装の臭いのペットへの影響ですが、ペットの多くは人間よりも嗅覚が鋭いため、臭いをより感じやすくなります。人間と同様に、ペットの体調の変化も注意して見守るようにしましょう。
ペットが体調を崩さないか心配な場合は、臭いがきつい期間はペットホテルに預けるなどの対策をすることも検討してみてください。
ご近所さんとの臭いトラブルを防ぐ方法
外壁塗装の工事を行う場合、ご近所さんなど、周囲への配慮も重要です。外壁塗装で発生する臭いは、自身が気になると同様に、周囲も気になります。
もしご近所さんに知らせずに外壁塗装を始めた場合、きつい臭いによってトラブルになる可能性も考えられます。
ここでは、ご近所さんとの臭いトラブルを防ぐ方法について、ご紹介します。
事前のご挨拶と塗装期間の告知をする
ご近所さんとのトラブルを回避するために重要なのは、外壁塗装の前にご近所さんに挨拶をしておくことです。事前のご挨拶と塗装期間の告知は、忘れずにおこなうようにしましょう。
外壁塗装の業者が近隣住居に挨拶と説明をしてくれる場合がありますが、可能であればご自身でも挨拶に行くことをおすすめします。
その際、外壁塗装で臭いが出るかもしれないこと、工事のために車が入ること、足場の設置などで大きな音が出ること、などについて説明しておきましょう。
家屋と家屋が離れている場合は、トラブルに発展することはあまりありませんが、家屋が密集している地域では、トラブルにつながりかねません。面倒でも、ご自身でご近所さんに説明をしておくことで、トラブルを事前に防ぐことができます。
こちらの記事では、外壁塗装をする際の近隣トラブルを回避する方法について解説しています。
あわせてご覧ください。
関連記事:塗装前のご近隣挨拶はしたほうがいいの?
まとめ
ここまで、外壁塗装の臭いがいつまで続くのかということや、外壁塗装に使用する水性塗料と油性塗料の違い、臭いへの対策方法について解説しました。
外壁塗装は油性塗料を使う場合、臭いがきつくなることがあり、その期間は中塗りと上塗り、乾燥の工程のおよそ3日間です。
油性塗料と水性塗料の違いは、原料を溶かすための溶剤の違いで、溶剤に水を使ったものが水性塗料、シンナーなどを使うものが油性塗料で、臭いの違いや耐久性の違い、雨への強さなど、それぞれメリット・デメリットがあります。
外壁塗装の臭い対策としては、換気や外出、臭いが少ない塗料を使う方法があります。
近年は外壁塗装に使う塗料でも臭いが少ないものもあるため、外壁塗装の臭いや塗料について不安がある場合は、ミヤケンまでお気軽にご相談ください。
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