耐久性に優れたフッ素塗料とは?特徴やメリット・デメリットについて
2023.01.06更新 塗料の基礎知識
外壁塗装の塗料といえば「シリコン塗料」が一般的ですが、シリコン塗料よりもグレードが高いのが「フッ素塗料」です。
価格が高いだけでなく、機能性にも優れたフッ素塗料ですが、どんな塗料なのか知らないという人も多いでしょう。
そこで今回はフッ素塗料の特徴や、塗装におけるメリットとデメリットを解説します。
目次
■フッ素塗料の特徴とは?
フッ素塗料とは、蛍石を原料としたフッ素樹脂を配合した塗料のことです。
一般的な外壁塗装で使用されるシリコン塗料と比べて、寿命の長い塗膜を作ることができます。
弊社も非常にオススメの塗料プランの一つとしてご提案していますが、シリコンに比べて価格の高さからあまり普及していないのが現状です。
しかし、六本木ヒルズや東京スカイツリーといった超高層ビルで採用されるなど、その機能性は外壁用塗料の中でも群を抜いています。
そのため、近ごろは一般住宅でもフッ素塗料を選択する人が増えてきました。
住み替えの予定がない、今の外観を長く維持したいという要望にフッ素塗料は非常に最適な塗料と言えるでしょう。
- 高い耐久性と親水性
フッ素塗料の大きな特徴は耐久性の高さです。
シリコン塗料は紫外線に強いという特徴がありますが、フッ素はシリコンよりもさらに結合力が強いため、シリコン塗料よりもお家をしっかりと守ってくれます。
また、フッ素塗料は親水性が高く、外壁に付着した汚れが雨に流れやすいといった特徴もあります。 - 防カビ、防藻性
お家の近くに林や川、池などがあると湿度が上がるため、外壁にカビや藻が繁殖してしまいます。
そのような立地でなくでも、北側などの日当たりの悪い場所には特に発生しやすいです。
カビや藻が繁殖していると外壁が黒や緑に変色してしまうため、美観を損ねてしまいます。
フッ素塗料には防カビや・防藻性を持っているものが多く、塗装することで繁殖しにくい外壁にしてくれます。 - 耐摩耗性
外壁塗装の光沢がどれだけ持つかは、塗料の耐摩耗性の高さに比例します。
アクリル塗料やウレタン塗料の光沢は5年で20%、シリコン塗料の光沢は10年で20%減少するといわれていますが、フッ素塗料の光沢は20年で10%しか減少しません。
耐摩耗性の高いフッ素塗料であれば塗装したての美しさが長い期間保つことが出来ます。 - フッ素塗料の相場と耐用年数
フッ素塗料の外壁塗装相場は30坪の場合およそ80~110万円とされており、耐用年数はおよそ15~20年です。
一般的に外壁塗装に使われるシリコン塗料の相場がおよそ70~90万円、耐用年数が10~15年であることを踏まえると、やはり価格は高くなってしまいます。
しかし、耐用年数が長いことからトータルで見ると非常にコストパフォーマンスに優れている塗料なのです。
■フッ素塗料を使うメリット
外壁塗装の際にフッ素塗料を使用するメリットにはどんなものがあるのかみていきましょう。
- 高い耐久性と耐用年数の長さ
価格が高いにもかかわらず超高層ビルの外壁塗装に採用されることの多いフッ素塗料は、その耐久性の高さが魅力です。
なかなかメンテナンスができないよう超高層ビルでは、価格面よりもメンテナンスの頻度を重視する傾向があり、そんな現場で採用されることの多いフッ素塗料は信頼性が高いといえるでしょう。
また、フッ素塗料は紫外線から外壁を守る力に非常に優れています。
紫外線を長く浴び続けた塗膜が劣化すると、外壁材自体が紫外線の影響を受けてしまいます。
外壁材に割れや反り、ひび割れなどが起こるとそこから雨水が侵入し、大規模な修繕工事が必要になることもあります。
そのため、外壁塗料は機能性に優れたものを使用する必要があるのです。 - 外壁塗装の回数を減らせる
一般住宅の外壁塗料で人気があるのがシリコン塗料ですが、耐用年数は7~15年とされています。
耐用年数が15~20年といわれるフッ素塗料に比べると最大で8年も違うことになります。
1回の外壁塗装でかかる費用が高いとはいえ、トータルで見た場合、塗装回数の少ないフッ素塗料の方が安く済む可能性が高いです。
2階建てなどの戸建て住宅の外壁塗装では、足場を組む必要があります。
足場にかかる費用が無料になることはまずなく、費用相場は外壁塗装工事費用のおよそ20%です。
外壁塗装工事に100万円かかったとしたら、そのうちの20万円は足場費用ということになります。
塗装回数が減らせるということはその分、足場費用などの諸経費も節約できるということになります。 - 新築時の景観を維持しやすい
新築して時間が経つと、紫外線や雨風によって色あせやひび割れなど、外壁塗装が劣化して古ぼけた印象になってしまいます。
フッ素塗料はその特徴でもある親水性を高めるため、基本的に“ツヤあり”塗料です。
その名の通り、仕上がりにツヤが出るので、いつまでも新築のような景観を楽しめます。
また、汚れが付きにくく、付着してしまっても雨で落ちやすい特徴もあるため景観の維持に役立つでしょう。
ツヤのある建物は光を集めやすいので自然と豪華に見えるというメリットもあります。 - メンテナンスが簡単
他の塗料と比べると費用が高いフッ素塗料ですが、前述の通り、汚れにくい特徴があるため防カビ・防藻性も高いので日々のメンテナンスがそれほど負担になりません。
また、フッ素塗料の中には名称に「弾性」と付いた、ゴムのような弾力性のある特性を持つものもあります。
外壁材は紫外線と雨を浴びることで膨張と収縮を繰り返し、ひび割れてしまいます。
通常の塗料であれば外壁と一緒に割れてしまい、雨水の侵入を許してしまうのですが、弾性フッ素塗料は割れずに伸びてカバーしてくれるので雨水の侵入を防いでくれます。
■フッ素塗料を使うデメリット
外壁塗装の際にフッ素塗料を使用するデメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
- 他の塗料に比べて費用が高額
外壁塗料のグレードとしては安い方から、
①アクリル
②ウレタン
③シリコン
④フッ素
という順になり、フッ素塗料はもっとも高額な塗料であることが分かります。
外壁塗装に使用した場合、30坪の家でも100万円前後のため高い機能性を理解していても躊躇してしまう人も少なくないでしょう。
しかし、住み替えの予定がない、メンテナンスの頻度を減らしたいなどのニーズにはぴったりの塗料といえます。 - 一般住宅の実績が少ない業者もある
機能性の高さは認知されていても、一般住宅での使用実績はまだ多いとはいえず、業者によっては経験がないこともあります。
防汚性の高いフッ素塗料は塗り直しの際に注意が必要です。
フッ素塗料に対応した下地材などをきちんと塗ってからでないと、塗料を弾いてしまい、施工不良を起こす恐れがあります。
また、中には「フッ素塗料はひび割れを起こす」といった説明を行う業者もおり、知識や経験がないと疑われる業者は選択肢から外した方が無難です。 - ツヤが苦手な人には向かない
フッ素塗料の特徴でもある美しいツヤは、新築時の景観維持に役立ちますが、好まない人もいるでしょう。
ツヤの有無から度合いまで細かく選べる種類もあるシリコン塗料と違い、フッ素塗料は“ツヤあり”しか存在しません。
外壁材によってはピカピカになってしまい、イメージにそぐわない景観になるおそれもあるので、気になる場合はあらかじめ、フッ素塗装がされた建物を見ておくことをおすすめします。
※ミヤケンでは、ツヤを抑えた3分ツヤの取り扱いもございます。
■耐久性を重視したい方にはフッ素塗料がオススメです
今回は外壁塗装におけるフッ素塗料について、特徴やメリットとデメリットをご紹介しました。
価格の高いフッ素塗料ですが耐久性があるため、塗装回数が少なく済むという特徴があります。
今後も同じ家に住み続けることを決めている場合や、メンテナンスの頻度を下げたいと考えている場合にはうってつけの塗料といえるでしょう。
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