格安で外壁塗装はできる？格安業者に依頼するリスクとは

住宅の外壁塗装は、家をより長持ちさせるために必要です。
しかし、工事費用が高額になることから、多くの方がその費用に頭を悩ませていることでしょう。外壁塗装の工事費用は、コツを抑えることによって、費用を抑えることが可能です。
この記事では、外壁塗装をなるべく格安で行うための具体的な方法をご紹介しています。また、価格だけで選んだ格安業者によるリスクとその回避策にも触れているため、これから外壁塗装を行う予定の方はぜひご覧ください。

格安で外壁塗装はできる？

結論から言うと、格安で外壁塗装を行うことは不可能ではありません。
後述するいくつかのポイントを掛け合わせることで、相場よりも費用をおさえられるでしょう。

しかし、格安で外壁塗装を行う業者のなかには、悪徳業者も存在します。悪徳業者は格安で対応する代わりに、品質の低い塗料を利用したり、後から追加費用をつけ足したりなど、高額な費用を請求されるおそれがあります。
このような悪徳業者に捕まらないためにも、正確な情報を得て、適切な業者選びを行いましょう。

外壁塗装の費用の相場

外壁塗装の費用相場は、60万から100万円です。
費用は坪数によって異なるため、具体的な費用相場を表にしてご紹介します。

坪数	費用相場（例）
20坪	60万円～80万円
30坪	70万円～100万円
40坪	90万円～120万円
50坪	110万円～150万円
60坪	130万円～180万円

ただし、実際は使用する塗料や外壁の種類、外壁の現状、塗装の方法、そして選択する業者によって大きく異なります。たとえば、耐久性や美観を重視する場合、高品質な塗料を選びますが、その分費用が高くなります。また、外壁の下地処理が必要な場合や、特殊な技術が求められる塗装方法を選ぶと、当然費用は高くなります。

外壁塗装の費用を安くするコツ

ここからは、費用を削減するための具体的な方法を紹介します。
いくつかのコツを活用して、賢く外壁塗装を行いましょう。

コツ①外壁塗装の閑散期に依頼する

なるべく費用をおさえるなら、閑散期に依頼しましょう。
外壁塗装業者は春や秋に仕事が集中することが多く、夏と冬は比較的仕事が少なくなります。そのため、閑散期にはセールを行っていたり、値引き対応してくれたりと、お得に依頼できる可能性が高くなります。
また、閑散期の作業はスケジュールが比較的融通が利きやすく余裕があることから、細かな要望にも応えてもらいやすくなるかもしれません。
しかし、外壁塗装は屋外で実施するため、業務の進捗が天候に左右されがちです。閑散期は台風や雨など天気が崩れることが多いため、依頼する場合は日程に余裕をもって依頼しましょう。

コツ②助成金・補助金を活用する

一部の自治体では、外壁塗装工事に対して10万円から30万円程度の助成金が提供されています。これらの助成金を活用することで、工事費用の負担を大幅に軽減できるでしょう。
ただし、助成金の申請には条件があり、申請期間内に手続きを完了させる必要があるため、計画的に行動することが重要です。
地元密着型の塗装業者であれば、補助金に詳しい可能性があるため、見積時に聞いておくと計画的に行動しやすくなります。また、助成金の内容は地域によって異なるため、自身の住む地域の制度を事前に調査し、利用可能な助成金を確認しておくと良いでしょう。

コツ③火災保険を利用する

地震や台風などの自然災害により外壁が損傷を受けた場合は、火災保険が適用されることがあります。火災保険を利用するには、まず自分の加入している保険内容を確認しましょう。
保険内容は、保険会社に直接問い合わせるか、保険証券を見て、外壁塗装が保険適用の範囲内にあるかをチェックします。もし適用されている場合、塗装費用の全額または一部のカバーが可能です。
しかし、保険を利用する場合、専門家による見積もりと損傷の証明が必要です。
注意点としては、保険適用のプロセスには手間と時間がかかることです。そのため、保険内容の確認といった事前準備を計画的に行いましょう。

コツ④地域密着型の業者に依頼する

地域密着型の業者は、地域特有の気候条件や建築物の特徴を熟知しており、それに最適な塗装方法を提案できます。また、交通費や宿泊費などの追加コストがかからないため、全体的な施工費用を低く抑えることが可能です。さらに、地域密着型の業者はアフターサービスが手厚いところが多く、小さなメンテナンスでも迅速に対応してくれるでしょう。
自治体の補助金を利用する場合も、地域密着型の業者であれば詳しい可能性が高いため、申請のタイミングなどアドバイスを受けられる可能性が高いです。信頼できる地元の業者を選ぶことで、質の高いサービスを格安で受けられます。

コツ⑤相見積もりを取る

複数の業者から見積もりを取得することも重要です。
相見積もりを取ることで、各業者の価格や提案内容を比較して、もっともコストパフォーマンスが高い業者を選べるでしょう。この場合、価格だけでなく、施工品質やアフターサービスの内容も確認することが大切です。
塗装業者のなかには、高い価格で品質の低い施工を行うような悪徳業者もいます。相見積もりを取って他社と比較することで、悪徳業者を見極めることができるでしょう。
また、信頼できる業者選びには、実際に施工した人の口コミや評判、公式HPの確認がおすすめです。相見積もりを取り、安心して外壁塗装を依頼できる業者を見つけましょう。

コツ⑥現金一括で支払う

多くの業者は、現金一括支払いの場合、工事費用から割引を提供しています。この支払い方式を選択することで、塗装総費用を数パーセント減少させることが可能になり、結果的には数万円単位での節約につながるでしょう。
現金を用意する手間がかかりますが、数万円の節約になるのであればやって損はない支払方法です。具体的な割引率や条件は業者によって異なるため、複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。

コツ⑦外壁塗装だけ依頼する

外壁塗装を依頼する際、屋根塗装やその他のリフォームと一緒に依頼することがあります。元々屋根のリフォームを検討していたのであれば、あわせて外壁塗装工事を行うことで、足場代の節約にもつながり、節約できるでしょう。
しかし、元々外壁塗装だけを考えていたのであれば、外壁塗装のみに注力することで、必要な材料や工数が最小限に抑えられ、結果として費用を下げられるでしょう。
また、工事範囲を限定することで、業者との見積もりが明確になり、予算内で質の高い塗装を実現できる可能性が高まります。そのため、費用を抑えるのであれば、外壁塗装だけの依頼がおすすめです。

コツ⑧塗料のグレードを下げる

外壁塗装の費用を抑えたいなら、塗料のグレードを見直しましょう。
外壁塗装にはウレタン塗料やシリコン塗料、フッ素塗料といったようにさまざまな種類があります。たとえば、フッ素塗料よりもシリコン塗料の方が一般的に価格が低めですが、耐久性はフッ素塗料の方が高いです。価格と耐久性のどちらを優先するか、状況に応じて検討しましょう。
ただし、塗料を選ぶ際には、その家の立地条件や外壁の材質に合ったものを選ぶことが重要です。適切な塗料を選ぶことで、コストを抑えつつも長期間にわたって家を保護できるでしょう。

コツ⑨定期的にメンテナンスしておく

外壁塗装の費用を抑えるには、定期的なメンテナンスが効果的です。
外壁塗膜の寿命は約10年とされており、新築後約10年で初めてのメンテナンスが必要とされます。定期的にメンテナンスを行うことで、大規模な補修が必要になる前に対処でき、長期的に見て費用の大幅削減が可能です。そのためには、外壁の状態を定期的にチェックし、外壁の状態を把握しておく必要があります。
外壁の状態に応じて専門家に相談し、定期的にメンテナンスを行うことで外壁塗装の寿命を延ばし、総額費用を安く抑えられるでしょう。

格安業者に外壁塗装を依頼するリスクとは

格安業者への外壁塗装依頼は魅力的ですが、その背後には見えないリスクが潜んでいる可能性があります。
どんなリスクが潜んでいるのか、具体的に解説していきます。

リスク①悪徳業者の可能性がある

格安で外壁塗装を依頼すると、悪徳業者に遭遇するリスクがあります。
悪徳業者は低品質な材料を使用したり、工事を適切に行わないことが多く、結果として追加の修理が必要になる可能性が高いです。
消費者庁の悪質商法などから身を守るためにのページなどで、悪徳業者の見分け方や対処法について学ぶと良いでしょう。

信頼できる業者を選ぶためには、実績や評判をしっかり確認し、複数の見積もりを比較検討しましょう。格安で外壁塗装を行ってくれる業者が必ずしも悪徳業者というわけではありません。なかには、格安で高品質な塗装を行ってくれるような業者も存在します。

リスク②手抜き工事の場合がある

価格が異様に低く設定されている業者は、コスト削減のために工程を省略したり、低品質の材料を使用する場合もあるでしょう。結果として、仕上がりの質が落ちるだけでなく、塗装の持ちが悪くなり、数年後には剥がれや色あせが生じてしまいます。塗装の寿命は10年程度のため、それより早く剥がれてしまうと、短いスパンでの塗り直しが必要になるでしょう。
外壁塗装は家の寿命を延ばし、美観を保つために重要な工事です。そのため、価格だけでなく、業者の信頼性や過去の施工事例、使用材料の品質などをしっかりと確認しましょう。

リスク③想像と違う仕上がりになる

格安で外壁塗装を行う場合、想定していた仕上がりと異なるリスクがあります。
塗装費用のなかには人件費が含まれており、熟練の職人に塗装を依頼すると通常より高い人件費が必要です。そのため、格安業者は経験が浅く人件費の安い新人に塗装を依頼する可能性もあります。
さらに、価格が安い業者は、時に質の低い材料を使用することでコストを抑えている場合もあるため、実際には数年で色褪せや剥がれが生じてしまうでしょう。このような問題は、業者の選定を慎重に行うことで回避可能です。選択する際には、過去の施工事例や、実際にサービスを利用した人の口コミを参考にしましょう。

リスク④近隣とのトラブルが起こる

格安で外壁塗装を行う際、近隣とトラブルが起こるリスクがあります。
塗装工事から生じる騒音や塗料の臭いは、気になる方も多いでしょう。さらに、小さいお子さんのいるお宅では、子どもが起きてしまうためできるだけ静かに工事を行う必要があります。また、強い塗料の臭いが洗濯物に付着してしまうと不快感を与えてしまうでしょう。
外壁塗装は、このようにトラブルを起こしやすい工事のため、これらのトラブルを避けるためには、工事前に近隣への丁寧な説明と理解の確保が必要です。そのため、業者選びでは、これらの配慮を怠らない業者かどうかもチェックしましょう。

リスク⑤追加で請求される

外壁塗装を格安業者に依頼する際、多くの方が不安に思うのが追加で請求されるリスクです。
実際に、初期見積もりよりも高額な請求につながるケースがあります。それは、見積もり時に見落とされた箇所や、工事途中で発覚した隠れた損傷の修理です。信頼できる業者は、契約前の打ち合わせで細かい部分までしっかり調査を行ってくれるため、追加請求が起こる可能性について詳しく解説してくれます。
もし、追加で対応が必要な箇所が出てきても、随時依頼主に連絡し相談しながら施工を行うため、安心して任せられるでしょう。追加請求の可能性を事前に把握し、どのような状況で追加費用が発生するのかを明確にしてくれるような塗装業者を選びましょう。

外壁塗装を格安で依頼する際は5つのリスクを知っておこう

外壁塗装を格安で行う方法として、閑散期に依頼することや助成金・補助金の活用、複数の見積もりを取って比較することや定期的なメンテナンスが挙げられます。これらは費用を抑えつつ品質の高い外壁塗装を実現するために必要です。
一方で、格安業者に依頼する際は、悪徳業者に引っかかるリスクを伴います。悪徳業者に引っかかってしまうと手抜き工事を行われたり追加請求されたりする可能性が高いです。
これらのリスクを避けるためには、信頼性の高い優良な業者を選びましょう。そのためには相見積もりを取り、複数の業者を比較することが必要です。相見積もりを取り、信頼できる業者を選定することで、安い費用でも納得のいく施工をうけられるでしょう。

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