コンクリートの塗装はこれで解決!タイミングや方法を紹介
2025.01.17更新 外壁塗装

コンクリート打ちっぱなしは、そのクールでモダンな外見が魅力的です。実は、打ちっぱなしだからと言ってメンテナンスもほったらかしでいいわけではありません。コンクリートの魅力を最大限に発揮するためには、定期的なメンテナンス、中でも塗装が重要です。 この記事では、何のためにコンクリートを塗装するのか、どのようなタイミングで塗装すればよいのか、どんな塗装方法が適しているのか、コンクリート外壁を塗装する時の注意点についてお伝えしていきます。 コンクリートの魅力を二倍にも三倍にも引き出す塗装を行い、さらに魅力的な建造物に仕上げていきましょう。
目次
コンクリートを塗装する目的
コンクリート塗装とは、コンクリートに塗料を塗ることで防湿性や遮熱性を高めたり、汚れが付きにくくしたりすることです。 コンクリートを塗装する主な目的は、「雨漏りを予防する」「景観を維持する」の2点だと言われています。それぞれどういうことなのか、詳しく見ていきましょう。
雨漏りを予防する
乾いたコンクリートには吸水性があり、湿度をどんどん吸い込んでしまう性質があります。コンクリートにひび割れがあるとそこから雨水をどんどん吸収し、雨漏りを引き起こす恐れもあるのです。 コンクリート塗装をし、耐湿性を高めることで、雨漏りの予防につながります。
景観を維持する
コンクリートは水や砂、砂利をセメントに混合して作られているため、気密性や耐久性、防音性に優れているというメリットを持っていますが、その反面風雨による汚れが目立ちやすいことや塩害や凍害を受けやすいことがデメリットとされています。 コンクリートの美しい外観を保ち、景観を維持するためには定期的な清掃、そして汚れをつきにくくするためのコンクリート塗装が欠かせません。
コンクリートを塗装するタイミング
打ちっぱなしのコンクリートを守り、美しい姿をキープするためにはコンクリート塗装が欠かせないことがわかりました。 では、コンクリートはどのようなタイミングで塗装すればよいのでしょうか。ここでは4つの目安をご紹介します。
ひび割れが見られる
まずは、ひび割れが見られる場合です。先にも述べたとおり、ひび割れはコンクリートの雨染みの原因にもなり、ひび割れが大きくなれば建物の強度にも悪い影響を及ぼします。 コンクリートにひび割れが起きる原因はさまざまですが、主として以下のようなものが挙げられます。
- 乾燥収縮
- 地盤沈下
- 水分
- 地震
コンクリートにひび割れを見つけたら、まず補修をします。 ひび割れには幅0.3mm以下かつ深さ4mm以下のヘアークラックと呼ばれるものと、幅0.3mm以上で深さが4mm以上ある構造クラックと呼ばれるものがあります。ヘアークラックは髪の毛のように細く軽微なひび割れのため、大きな影響はないとされます。一方の構造クラックは、きちんと補修処理をする必要があります。 コンクリートの補修材はホームセンターなどでも販売されており、DIYで補修をする人もいますが、次のような場合には専門業者に任せる方がよいでしょう。
- ひび割れの範囲が広い場合
- ひび割れが深い場合
- ひび割れの補修跡が分からないように仕上げたい
補修をした後で、コンクリート全体に塗装をかけていきます。
カビやコケが生えてきた
コンクリートの表面にカビやコケが生えてきた場合にも、コンクリート塗装を考えてもよいでしょう。 カビやコケは、見た目が美しくないだけで、耐震性などに影響があるわけではありません。しかし、見ていて気持ちのいいものではないこと、カビやコケが生えるということは、塗膜の性能も落ちてきている証であることから、再度塗装をすることをおすすめします。 まずはしっかりと表面を洗浄し、カビやコケ、そして古い塗膜を綺麗に落としてから再塗装しましょう。
塗膜が膨れている
塗膜が膨れていたら、それは塗膜の内部が剥がれて膨れている状態です。経年劣化による防水塗膜の劣化やひび割れが原因となって塗膜と外壁材の間に雨水が浸入し、その水分が蒸発しようとする蒸気が塗膜を押し上げ、膨らみが生じます。 この状態になったら、古い塗膜を綺麗に剥がして新しくコンクリート塗装をし直す必要があります。
鉄筋が飛び出している
コンクリート内部にあるはずの鉄筋が飛び出しているのは、相当にコンクリートが劣化している証拠です。コンクリート塗装のやり直しが必要にはなりますが、まずはモルタルなどを使ってきちんとコンクリートを補修してからになります。
コンクリートの塗装方法
コンクリートの塗装方法にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、パーツ別に外壁・床・塀に分けて、どのように塗装するのかをお伝えします。
外壁の塗装
まずは外壁の塗装です。コンクリート外壁のメンテナンス周期は10年〜20年とされています。ただし、メンテナンス時期になっていなくとも、以下のような症状が見られた場合には、コンクリート外壁の塗装をしましょう。
- 表面の塗装の剥がれが見られる
- 表面が粉っぽくなる
外壁の塗装には撥水剤・クリア塗料・弾性塗料による塗装・再現工法の4つがあります。 撥水剤はコンクリートの防水性を保つために塗る塗料を指します。防水性を復元すると同時にコンクリートの中性化を防ぐ働きもします。 クリア塗料とは、撥水剤のあとに使うシリコンやフッ素による塗料を指します。撥水剤だけの時と比べて耐用年数が伸びますが、補修のあとなどはそのまま残ります。 弾性塗料とは、塗料そのものに弾性(伸縮性)があり、ひび割れに強い塗料のことです。コストパフォーマンスに優れますが、塗膜が厚いため、コンクリートの風合いがなくなってしまう点はデメリットと言えるでしょう。 再現工法とは、コンクリートの壁で新築時の外観・性能を再現する工法を指します。高い技術が必要となります。
床の塗装
コンクリート床が使われている場所は、ガレージや玄関、車庫、ベランダ等があります。何よりも耐久性が求められる場所で、目先の安さを取ろうとして修理になったのでは本末転倒です。安全性を重視し、業者に依頼することをおすすめします。 コンクリート床の塗装時期は、塗装されている場合で3年~10年ごと、防水工事を施してある場合には10年~12年です。 以下のような現象が見られたら、コンクリート塗装の時期です。
- 塗装していない部分もボロボロになってきた
- 塗装部分のツヤがなくなり、粉っぽくなってきた
- 古い塗装がはがれてきた
コンクリート床の塗装方法には、アクリル塗装・エキポシシールド塗装・ウレタン塗装・FRP塗装があります。 アクリル塗装はインターネット通販やホームセンターなどで安価で購入できるので、自分で塗り替えができます。ただし、耐久性や防水性が低いので、あまりおすすめはできません。 エキポシシールド塗装は、アクリル塗装よりも高い耐摩擦性を持つエキポシ樹脂塗料を、コンクリート床に自分で塗装します。駐車場やガレージ等の自動車の出入りがあるコンクリート床に向いています。 ウレタン塗装は、コンクリート床にウレタン樹脂を塗り広げる防水工法です。アクリル塗装やエキポジシールド塗装に比べて高い水密性を発揮でき、摩擦にも強いのが特徴です。ウレタン塗装を美しく仕上げるには熟練の腕が必要ですので、プロに依頼しましょう。 FRP塗装とは、コンクリート床にプラスチック繊維を敷いた上へ樹脂でコーティングする防水工法です。ウレタン塗装同様、高い防水性があることに加えて高さや衝撃に強い床になります。
塀の塗装
コンクリート塀の塗装は、ブロック塀なのか塗りあげたコンクリート塀なのかで塗装方法や塗装時期が異なります。 ブロック塀には水が染み込みやすいという特徴があるため、透湿性の高い塗料を使用する必要があります。 ブロック塀の塗装の手順としては以下の通りです。
- 表面を高圧洗浄し、汚れを落とす
- ローラーで下塗り材を塗布する
- ローラーで塗料(上塗り材)を塗布する
コンクリート塀は、伸縮や振動で細かいひびが入りやすいです。弾力性のある塗料を使うと防水性が長持ちしておすすめです。塗装手順はブロック塀と同じです。
コンクリート塗装に適した塗装方法
コンクリート塗装に適した塗装方法にはどんなものがあるでしょうか。
撥水剤
撥水材は、水を弾く透明な塗料です。塗料が透明で外見は今までのコンクリートとあまり変わらないため、汚れや傷がある場合には、それらが目立ってしまいます。耐用年数(次の塗り替えまでの期間)も他の塗料に比べて短く、あまり費用をかけたくない場合や塗布する場所があまり傷んでいない場合にはおすすめです。
費用相場 | 1千500円〜2千円/㎡ |
耐用年数 | 3年〜7年 |
メリット | ・価格が安い |
デメリット | ・耐用年数が短い
・補修場所が目立つ |
カラークリヤー
カラークリヤーは撥水材よりも耐久性に優れた塗料です。色がついているためにカラークリヤーと呼ばれており、色がついていない透明のものは単にクリヤーと呼ばれます。 色をつけるため汚れや補修跡が目立ちにくい点が魅力です。
費用相場 | 3千円〜5千円/㎡ |
耐用年数 | 5〜15年 |
メリット | ・補修場所があまり目立たない
・耐用年数が長い |
デメリット | ・価格が高い |
弾性塗料
弾性塗料はその字の通り、伸縮性を持つ塗料です。弾性塗料を塗布してあれば、ひび割れが生じた時に塗膜がひびに追従するので、ひび割れがコンクリートの表面に現れることはありません。 弾性を持たない塗料と比較すると耐用年数が短いのですが、ひび割れ対策においては弾性塗料の右に出るものはありません。
費用相場 | 2千円〜3千円 |
耐用年数 | 8年〜12年程度 |
メリット | ・ひび割れを表面化させない |
デメリット | ・耐用年数が短め |
コンクリート再現工法
コンクリート再現工法は、状態がいい時のコンクリート打ちっぱなしの外観を再現する工法です。 補修跡を隠すにはカラークリヤーを塗ればよいのですが、そうするとせっかくのコンクリート打ちっぱなしの質感やクールな印象も消えてしまいます。 コンクリート再現工法であれば、色を塗った下地の上にくぼみや型枠の継ぎ目、シミなどを再現し、まるで打ちっぱなしのように見せるのです。補修痕を完全に隠すことができ、まるで新築かのような仕上がりになります。
費用相場 | 5千円〜7千円/㎡ |
耐用年数 | 5年〜15年 |
メリット | ・仕上がりがきれい
・耐用年数が長い |
デメリット | ・価格が高い
・施工できる業者が少ない |
コンクリート外壁を塗装するの注意点
コンクリート外壁を塗装する際には、どのような点に注意すればよいでしょうか。ここでは3つのポイントをご紹介します。
ポイント①まずは業者に相談する
まずは専門業者に相談しましょう。 ホームセンター等に行くと、コンクリートの補修材が販売されていて「塗装もDIYでできるのでは?」と感じる人もいるかもしれません。しかし、コンクリート塗装をDIYで行うには以下のように複数の手順があり、かなり多くの物品を用意しなくてはなりません。
- ひび割れの補修をする
- コンクリート質の再生(アルカリ化)
- コンクリートの塗装
- 撥水剤の塗装
さらに、各種塗装を均一に塗るのは難しい上に、足場を用意するのに20万円程度の金額がかかるとのデータもあります。 コンクリート塗装に関しては、DIYではなく専門業者に依頼するのが賢明です。また、業者を使って外壁を塗り替えた場合、助成金や補助金が受けられる可能性もあります。事前に調べて見るとよいでしょう。
ポイント②使用できない塗料を確認する
コンクリートはアルカリ性のため、使用できない塗料があります。それを知らずに使ってしまうと、定着しなかったり、コンクリートの側に損傷が起きたりといったことになりかねません。 事前にコンクリートには使えない塗料の種類を確認しておきましょう。
ポイント③塗り替え時期を抑える
コンクリートの塗装には、乾燥が伴います。湿度の高い夏や梅雨、気温が低くてなかなか乾燥しづらい冬はできれば避けましょう。
タイミングを見極めて適切なコンクリート塗装をしよう
何のためにコンクリートを塗装するのか、どのようなタイミングで塗装すればよいのか、どんな塗装方法が適しているのか、コンクリート外壁を塗装する時の注意点についてお伝えしてきました。 コンクリート外壁、床、塀の状態をよく見極め、必要なタイミングで適切なコンクリート塗装を行うことで、コンクリートも長持ちし、見た目もよくなります。普段から丁寧にお手入れをしていれば、タイミングを逃すことなくコンクリート塗装し、打ちっぱなしの質感を大事にしながら建物と付き合っていくことができるはずです。
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