外壁塗装をやるべきタイミングは?正しいメンテナンスで住宅トラブルを回避
2024.04.16更新 外壁塗装
住宅の外観や保護に欠かせない外壁塗装は、適切なタイミングでおこなうことが重要です。
外壁塗装を検討したとき、費用なども気になりますが
「自分の住宅は外壁塗装をするタイミングなの?」
「雨が降ったりしても大丈夫なの?」
などの点も、気になるのではないでしょうか?
多くの方は、正確な費用を知るために業者へ見積もりを依頼すると思いますが、自分で大体の相場感を把握しておきたいですよね。
この記事では、築年数、劣化状況や季節を目安にした外壁塗装のベストタイミングを詳しく解説します。
外壁塗装の時期を見極めれば、家の劣化を未然に防ぎ、修理費用の節約にもつながります。外壁の塗装にお悩みの方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
目次
外壁塗装に最適な時期(タイミング)は?
外壁塗装を行うとき、目安にする基準として以下の2つがあります。
- 築年数で判断する
- 劣化状況で判断する
それぞれ、確認していきましょう。
築年数で判断する
築年数で判断する場合は「新築から初めての塗装」または「2回目以降の塗装」のどちらかで、判断する必要があります。
新築の場合
新築から一度も外壁塗装をしたことがないという場合、ベストな時期は、築8年〜12年が目安です。さらに正確な数字を知りたい方は、新築時に使用した外壁材の耐久年数を調べると良いでしょう。
使用されている外壁材によっては、耐久年数が8年より短かったり、12年より長かったりするので、注意が必要です。
また、耐久年数があっても、劣化の状況によっては、外壁塗装をする必要があるケースもあるので、その点にも注意が必要です。
2回目以降の塗装の場合
2回目以降に外壁塗装を行う場合は、前回どんな塗料が使用されているかを確認して、耐久年数から判断します。
ただし、新築時と同様に、耐久年数通りにいかないケースもあるので、注意しましょう。
下記に、一般的な外壁塗料の耐久年数を記載します。前回、どんな塗料を使ったか確認できなかった方は、参考にしてみてください。
塗料 |
耐久年数 |
アクリル |
約3年 |
ウレタン |
約5年 |
シリコン |
約7年 |
フッ素 |
約15年 |
無機 |
約15年 |
塗料の性能などについては「無機塗料とは?特徴やメリット・デメリット、費用相場や施工事例について解説!」でも解説していますので、参考にしてみてください。
劣化状況で判断する
劣化状況で判断するときは、外壁に以下の4症状が現れているかどうかで判断しましょう。
- 色あせ、チョーキング
- ひび割れ
- シーリングのひび割れや破損
- 塗膜の膨れ、はがれ
色あせ、チョーキング
外壁が紫外線や雨風にさらされると、劣化が起こりますが、初期に見られるのが「色あせ・チョーキング」です。外壁は、毎日少しずつ変化するため、色あせに気づくことは、とても難しいでしょう。
また、色あせと同時に起こるのがチョーキング現象で、塗膜が粉状になる現象です。外壁を触って、粉がつくかどうかを確認しましょう。
今すぐ、外壁塗装が必要という状態ではないですが、外壁が劣化してきている証拠なので、注意しておきましょう。
ひび割れ
外壁の塗装や下地にひびが入っている状態です。処理をせずに放置すると、隙間から雨が入り、カビなどが発生してしまいます。
最終的には、家の躯体などにも影響があって強度低下にも繋がるので、外壁塗装などの早めの処置が必要です。
シーリングのひび割れや破損
目地シーリングのひび割れや亀裂は、外壁塗装が必要なサインです。特に南面のシーリングは、紫外線によって傷つきやすく、劣化が目立ちます。
外壁のひび割れと同じく、隙間から雨が入ってカビなどの原因になるので、外壁塗装と同時に補修が必要です。
塗膜の膨れ、はがれ
塗膜の膨れ・はがれがある場合、塗装の効果は、ほとんどなくなっていると思っていいです。
ひび割れのときより状態が悪く、雨などが入りやすい状況なので、広範囲に処置が必要なケースがあります。
また、外壁塗装だけでは処置できないことも、考えておかなければいけません。すぐに専門業者へ、連絡することをおすすめします。
外壁塗装に最適な季節は?
前述では、外壁塗装をおこなうタイミングとして、住宅の築年数や劣化状況で判断すると解説しました。
しかし、外壁塗装は季節によっても最適な時期があります。ここでは、以下の点について解説していきます。
- 外壁塗装をおこなうベストシーズン
- 外壁塗装をおこなってはいけない条件
- 外壁塗装を行うときの季節ごとのメリット・デメリット
一般的には「春・秋」がベストシーズン
結論から言うと、外壁塗装のベストシーズンは「春・秋」です。
春と秋は、気温が比較的安定していて、湿度・適度な範囲なので、塗料の乾燥や硬化が円滑に進むからです。雨や強風が少なく、作業を予定通りに進められるのが理由として挙げられます。
しかし、春・秋でも100%安心できる季節ではないので、注意が必要です。
外壁塗装をしてはいけない条件
外壁塗装をおこなうときに、適切ではない条件は以下のとおりです。
- 気温5℃以下
- 湿度85%以上
- 雨や雪が降っている
- 塗装面の温度が高すぎる
- 結露している
上記の条件からも、塗装をおこなうベストシーズンは「春・秋」であることがわかります。
しかし、最近では塗料の品質も向上してきているので、夏・冬などでも塗装ができるケースもあります。外壁塗装をおこなうときは、季節だけでなく、住宅の状況なども考慮して、総合的に判断すると良いでしょう。
外壁塗装における季節ごとのメリット・デメリット
季節ごとにおけるメリット・デメリットは以下の表のとおりです。
季節 |
メリット |
デメリット |
春 |
・温暖で湿度が適度なため、塗料の乾燥や硬化がスムーズに進む ・施工効率が良く、工期が短くなるこ ともある |
・外壁塗装の需要が高まるため、業者の予約状況が混雑している ・施工費用が高い可能性がある |
梅雨 |
雨が降っていなくて適切な湿度であれば、作業できる |
雨の日が多く、工期が長期化するケースがある |
夏 |
塗料の乾燥が早いので、スムーズに作業ができる |
高温多湿の状態が続くため、塗料の乾燥や硬化が不十分になり、塗装の品質が低下する可能性がある |
秋 |
気候が安定しているので、塗料の乾燥や硬化がスムーズになる |
・外壁塗装の需要が高まるため、業者の予約状況が混雑している ・施工費用が高い可能性がある |
冬 |
・外壁塗装の需要が比較的低いため業者の予約状況が空いている ・施工費用が他の季節に比べて割安になることがある |
・気温が低いため、塗料の乾燥や硬化に時間がかかり、適切な品質の塗装が難しくなる ・低温や積雪の影響で、工期が延びる可能性がある ・日照時間が短いため、施工時間が短くなる |
上記のように、外壁塗装では、季節ごとにメリットとデメリットがあります。
外壁塗装をおこなうときには、気温・湿度・天候・作業環境などの要素を総合的に考慮し、最適な季節を選ぶことが重要です。
季節ごとの天候は、お住まいの地域によって違いがあるので、自分の地域にあった季節を選ぶようにしましょう。
外壁塗装をしなかったときに起こるトラブル
外壁塗装をしなかった場合、外壁のひび割れ、塗膜のはがれなどが原因で、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。
ここでは、以下の2点について注目して、解説していきます。
- 家全体の劣化が進む
- 修理費用が高くなる
家全体の劣化が進む
塗料は、住宅を守るために、防汚、防水、防カビ、防藻、耐候、遮熱など、さまざまな機能があります。外壁塗装をおこなわず放置を続けてしまうと、防水効果がなくなり、建物内部に水が浸入し、雨漏り、下地やサイディングが腐食してしまいます。
さらに状態が悪くなり、躯体が腐ってしまうと、衛生面だけでなく住宅の安全性にも影響を与え、とても危険な状態になってしまうこともあるでしょう。
また、外壁の劣化によって断熱性能の低下や、建物の景観も悪くなってしまいます。
修理費用が高くなる
外壁塗装の適切な時期を逃してしまうと、ひび割れなどの症状が悪化していき、修理費用が大幅に高くなる可能性があります。
小さなひび割れなどであれば、重ねて塗装するだけの軽微な工事で済みますが、サイディングのはがれや断熱材のカビなど、外壁以外の大きなダメージがあった場合、修理が広範囲になるからです。
大規模な修繕工事になると、塗装工事の2〜3倍ほどの費用がかかることもあります。無駄な出費を避けるためにも、早めに業者へ相談をして、適切な時期に外壁工事をおこなうことが大切です。
まとめ
今回は、外壁塗装をおこなう時期に注目して、判断方法やベストシーズンについて解説しました。
重要なポイントは下記のとおりです。
- 新築以降、外壁塗装をしていない場合は、築8年〜12年が目安
- 2回目以降に外壁塗装をする場合は、前回使用した塗料の耐久年数が目安
- 外壁には、4つの劣化状況がある
- 外壁塗装に最適な季節は「春・秋」
- 各季節でメリット・デメリットがある
外壁塗装の時期を検討するときは、築年数や劣化状況などの建物状況だけでなく、季節も考慮して、総合的に判断しましょう。
外壁塗装をして早めに修繕すれば、塗装をするだけの施工で終わりますが、放置を続けて住宅にダメージを与えつづけると、大規模修繕になり、修繕費用がとても高くなるケースもあります。
そのような事態にならないよう、早めの定期メンテナンスをすることをおすすめします。
弊社ホームページでは、さまざまな家の塗装の事例や、塗装について動画での解説等を掲載しています。
わからないことやお悩み等ありましたら、お気軽にお問い合わせください。