外壁をクリア塗装するメリット・デメリットは?向き不向きがあるって本当?
2023.07.21更新 外壁塗装

外壁塗装と言えば、色付きの塗料を外壁に塗装するイメージが強いと思いますが、透明な塗料を使う「クリア塗装」を行うことも可能です。外壁塗装をしたいけど、せっかくの外壁のキレイな柄は残したい方などに合った塗装方法です。
しかし、クリア塗装にはメリットがある一方でデメリットがあり、向いている外壁と不向きの外壁もあるのです。そこで本記事では、クリア塗装のメリット・デメリット、向き不向きを中心に解説していきます。
目次
クリア塗装とは
クリア塗装は、住宅の外壁塗装の一つの方法です。通常の外壁塗装とは異なり、透明もしくはほとんど透明な塗料を使用し、外壁材の外観をそのまま残す塗装方法です。
目的は通常の外壁塗装と同じで、外壁の保護や耐久性の向上、汚れや劣化からの保護をします。
クリア塗装は、木造住宅やサイディングなどの素材を活かしたい場合や、特定のデザインやカラーを際立たせたい場合に適していると言えます。
クリア塗装の単価と耐用年数
クリア塗装の費用は、塗装する面積や塗料の種類、作業の難易度などによって異なります。
一般的に、クリア塗装の単価は、通常の外壁塗装に比べて高いです。また、クリア塗装に使用される塗料には種類がありますが、それぞれの耐用年数も異なります。
以下で、クリア塗装に使われる塗料の種類とそれぞれの単価相場、耐用年数を確認しましょう。
塗料 |
単価相場(/㎡) |
耐用年数 |
アクリル |
1,000~1,500円 |
3~7年 |
ウレタン |
1,500~2,500円 |
5~10年 |
シリコン |
2,000~3,500円 |
10~15年 |
フッ素 |
3,000~4,500円 |
12~20年 |
無機 |
3,500~5,500円 |
10~25年 |
これらの単価や耐用年数は一般的な目安で、地域や業者によって異なる場合があります。実際の費用や耐用年数を知りたい場合は、塗装業者に相談してみましょう。
クリア塗装向きの外壁と不向きの外壁
クリア塗装には、向いている外壁と向いていない外壁が存在します。それぞれ具体的に見ていきましょう。
クリア塗装向きの外壁
クリア塗装は、建物の外観をそのまま活かしたい場合や特定のデザインや素材を際立たせたい場合に適している塗装方法です。つまり、外壁材の状態が直接外観になるため、劣化が少ない外壁が向いています。
また、サイディングや石材、木材の外壁にもクリア塗装は向いていると言えます。どれも表面の質感や色合い、デザインなどに特徴があるため、これらを活かしたい場合はクリア塗装がおすすめです。
クリア塗装に不向きの外壁
一方、クリア塗装には向いていない外壁というものが存在します。
汚れや劣化が目立つ外壁
外壁の汚れや劣化が目立ちやすいため、汚れや劣化が目立つ場合は、カラー塗装などを検討
金属系サイディング
金属系サイディングは、表面がツルツルしていてクリア塗料がはがれやすいため不向き
特殊なコーティングがされている外壁
光触媒や撥水処理など、コーティングされている場合はクリア塗料が密着しにくくなりはがれの原因になるため不向き
向いていない外壁にクリア塗装を行うと、すぐに再塗装が必要になったり、外観を損なったりします。外壁の状態や向き・不向きを確認してからクリア塗料での外壁塗装を行うようにしましょう。
クリア塗装のメリット
クリア塗装を行うことで、どのようなメリットがあるのかを確認していきましょう。
既存の外壁の色や柄を活かせる
クリア塗料は透明の塗料であるため、既存の外壁の色や柄など、デザインを活かした状態で塗装できます。外壁の美しい質感や風合いを損なうことなく、自然な仕上がりを実現することができます。
艶出し効果で高級感を演出できる
クリア塗装で塗装した場合、外壁に艶が出るため高級感や新築感を演出することができます。
ツヤの度合いは調整可能なため、適切なツヤ具合を選び、上品で洗練された外観を実現しましょう。
他の塗装方法よりも安く施工できる
外壁塗装は基本的に、下塗り1回、上塗り2回の合計で「3回塗り」を行います。
しかし、クリア塗装は一般的な外壁塗装とは異なり、下塗りの工程が必要ありません。そのため、下塗りにかかるコストや工程を省くことができ、比較的安価に施工することができる可能性があります。
他の塗装方法よりも短い期間で施工できる
先述したように、下塗りの工程が必要ないことから、下塗りにかかる時間や作業工程を省くことができ、施工期間が比較的短くなることがあります。
しかし、必ずしも工期が短くなるわけではありません。施工する時期や環境によって、期間が延びたり短くなったりしますので注意が必要です。
チョーキング現象が発生しにくい
外壁塗装に用いられる塗料には、顔料と呼ばれる着色用の原料が含まれています。顔料は時間とともに劣化し、チョーキング現象と呼ばれる白い粉が表面に現れることがあります。
一方、クリア塗料には顔料が含まれていないため、チョーキング現象の発生が抑えられ、塗膜の美しさが長持ちする特徴があります。
クリア塗装のデメリット
次に、クリア塗装のデメリットを確認していきましょう。
施工に向いていないケースがある
クリア塗装は、あらゆる外壁に適しているわけではありません。特定のケースでは、クリア塗装が施工に向いていない場合があります。
例えば、劣化が進んでいる外壁や亀裂がある外壁には、クリア塗装だけでは適切な補修や保護ができない場合があります。
また、塗料の耐久性や耐候性が求められる場所や、防水性が必要な外壁には、クリア塗装が適さないことも考慮しなければなりません。
専門家のアドバイスを受けながら、適切な塗装方法を選ぶことが大切です。
既存の外壁の状態が目立つ
クリア塗料は透明な塗料であるため、既存の外壁の劣化症状が目立ってしまう可能性があります。色のついていないクリア塗料では、外壁の色あせや汚れ、小さなキズや凹みなどが透けて見えてしまうことがあります。
特に、劣化が進んだ外壁や凹凸のある表面には、効果的なカバーができない場合があります。このため、外壁の状態や目的に応じて、クリア塗装の適用範囲を慎重に検討する必要があります。
クリア塗装での施工事例
では実際にクリア塗装が行われた施工事例を見ていきましょう。
レンガ調の外壁が活きるクリア塗装工事

Before

After
外壁塗装の前に建物診断を行ったところ、紫外線の影響で外壁に色あせやチョーキング現象が見られました。軒裏天井にも汚れやシミがあるなど、住宅全体で経年劣化が進んでいる状態です。
塗り替えをする外壁には、汚れにくいアステックペイントの超低汚染リファインを使用しました。また、レンガ調の箇所は、クリア塗料を用いてレンガの風合いを活かしています。
関連記事:レンガ調を生かしたクリヤー外壁塗装工事
無機クリア塗装での外壁塗装

Before

After
築15年を過ぎてから外壁塗装が必要だと思い依頼していただいた施工事例です。
建物診断の結果、紫外線や雨風の影響で塗膜が劣化し、チョーキング現象が見られていました。
高圧洗浄で外壁をキレイにした後、無機のクリア塗料で塗装を行った結果、長持ちしやすい外壁に仕上がっています。
関連記事:外壁の模様はそのままでクリヤーコーティング屋根外壁塗装工事
クリア塗装でツヤのあるタイル調の外壁

Before

After
以前、他の業者に外壁塗装を依頼しましたが、すぐにダメになってしまったそうです。そこで、ミヤケンで開催した説明会にご参加いただき、依頼していただく流れとなりました。
外壁には紫外線や雨風の影響でコケが付着しており、防水性が低下。さらにコーキングのひび割れも見られました。
元のタイル調の風合いを活かすために、クリア塗装を丁寧に行ったことで新築時のような光沢のある外壁となっています。
関連記事:タイル調を生かした外壁クリヤー塗装工事
元の外壁の風合いを活かしたクリア塗装

Before

After
外壁やシリコンの劣化に悩みがあったことからスタートした施工事例です。
外壁には、細かなひび割れが見られましたが特別な補修は必要ないほどの状態でした。
しかし、コーキングのひび割れや雨樋の色あせが見られ、外壁のクリア塗装を行うとともにコーキング補修や雨樋の塗装を実施しています。
新築時の外壁を取り戻したクリア塗装

Before

After
外壁のシーリングがはげ、ひび割れしていたことに悩んでいたお施主様のご依頼からスタートした施工事例です。
メーカー規定の塗料の厚みを実現するために、ローラーにたっぷりと塗料を含ませて塗装を実施しました。お施主様からは、「新築の時の壁の様で良かったです」とお喜びの声をいただいています。
関連記事:塗装ができない屋根へのカバー工法・外壁クリヤー塗装工事
まとめ
外壁のクリア塗装では、施工する外壁によって向き・不向きがあるものの、既存の外壁の風合いを活かしたり、他の塗装方法よりも安価かつ短期間で施工できたりするなどのメリットがあります。
クリア塗装を検討している方は、クリア塗装を含めた外壁塗装の実績が豊富なミヤケンにぜひお任せください。
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