外壁塗装の塗料をどう選ぶ?塗料の種類と価格・耐用年数を紹介
2024.05.07更新 外壁塗装

「外壁塗装に使う物の種類が多すぎて分からない!」 外壁塗装を検討する中で、道具や資材の種類の多さに困惑する方は多いでしょう。例えば、塗料や塗るための刷毛やローラー。さらに、外壁と塗料の密着性を上げるために使う資材もあります。 本記事では、外壁塗装に用いられる方法や塗料などの種類についてご紹介していきます。それぞれがどのような特徴をもっているのか詳しくお伝えしているので、ぜひ参考にしてください。
目次
外壁塗装に用いられる塗装方法の種類
外壁塗装の塗り方には3種類あります。
- 刷毛塗り
- ローラー塗装
- 吹き付け塗装
大きな違いは、使用する道具です。ただ、外壁塗装を行う環境や対象の外壁などによって、最適な方法が異なるため、単なる道具の違いだと、あなどってはなりません。
具体的にどのような塗り方なのか、それぞれの特徴を解説します。
刷毛塗り
刷毛塗りは、刷毛(ハケ)を使って、塗料を塗っていく塗装方法です。刷毛自体の面積が小さいため一度に塗ることができる量が少ないですが、細かい部分を塗ることができ、あらゆる形状や場所に対応できるメリットがあります。
刷毛塗りの中でも、使用する道具を使い分けます。刷毛塗りで使われる刷毛は、3種類です。
刷毛の種類 |
特徴 |
筋交い刷毛 |
柄が斜めになっており毛先を塗装面に当てやすい |
平刷毛 |
柄と刷毛部分が一直線になっており平らな面や広い面を塗りやすい |
寸胴刷毛 |
平刷毛と形状は似ているが、毛の量が多いため塗料の含みが良い |
さらに、材質にも種類があり、大きく獣毛と化学繊維の2種類に分けられます。
材質の種類 |
特徴 |
馬毛 |
柔軟性と弾力性に優れ、塗装に用いられる刷毛としてはよく使われる |
豚毛 |
硬くてコシがありながら、弾力性と柔軟性にも優れている |
ヤギ毛 |
塗料の含みが良く、塗料に用いられる刷毛としてはよく使われる |
化学繊維 |
獣毛と比べアルカリ性に強い |
使用する刷毛や材質の特徴を把握したうえで、適切に使い分けましょう。
ローラー塗装
ローラーを使って塗装するのがローラー塗装です。周囲へ塗料が飛び散りにくいメリットをもちます。
ローラーの種類 |
特徴 |
レギュラーローラー |
定番のローラーで障害物のない広い面積の塗装面に使いやすい |
ミドルローラー |
レギュラーとスモールの中間に位置するサイズのローラーで、広い面積も狭い面積もどちらも得意 |
スモールローラー |
4インチ程度の長さと小さく、小回りが利くため狭い面積の場所を塗装するときに使いやすい |
材質の種類は「ハイパイル」と「ウーブン」が主になります。
材質の種類 |
特徴 |
ハイパイル |
塗料の含みが良く、厚みがつきやすい |
ウーブン |
塗料の飛び散りが少なく、摩擦に強い |
こちらの記事では、ローラー塗装と前述した刷毛塗り塗装との違いについて解説しています。
関連記事:ローラー塗装と刷毛塗り塗装の違い
吹き付け塗装
スプレーガンで塗料を霧状にして吹き付ける塗装方法です。そもそもスプレーガンは、コンプレッサーによって圧縮した空気を利用して、塗料などの液体を霧状に噴射する装置を言います。
スプレーガンで塗装する際は、塗装する外壁の箇所とスプレーガンの間を「15~25cm」程度、放すのがポイントです。噴射する速度も一定にしましょう。
また、スプレーガンは3種類あります。
スプレーガンの種類 |
特徴 |
重力式スプレーガン |
少量の塗料を使うときや色替えの頻度が多い場合に便利 |
吸上式スプレーガン |
中量の塗料を使うときに便利 |
圧送式スプレーガン |
多量の塗料を使うときに便利 |
こちらの記事では、吹き付け塗装と前述したローラー塗装との違いについて解説しています。
関連記事:吹き付け塗装とローラ塗装の違い
外壁塗装に用いられる塗料の種類
外壁塗装の塗料には、いくつか種類があります。それぞれメリット・デメリットや単価、耐用年数が異なるため、外壁材や外壁塗装を行う環境、経済状況などによって使い分けるようにしましょう。
塗料の種類 |
耐用年数 |
単価相場(1㎡あたり) |
アクリル塗料 |
5~7年 |
1,500円前後 |
ウレタン塗料 |
7~10年 |
1,500~2,000円 |
シリコン塗料 |
9~15年 |
2,500~3,000円 |
ラジカル制御形塗料 |
12~15年 |
2,500~4,000円 |
フッ素塗料 |
15~20年 |
4,000~5,000円 |
無機塗料 |
20~25年 |
4,500~5,500円 |
アクリル塗料
アクリル塗料で最も特徴的な点は、コストパフォーマンスに優れていることです。1㎡あたり1500円前後で、他の塗料と比べて単価相場が安く、広い面積の外壁塗装を行う場合に安く済ませられます。
そのうえ、ツヤの良さや発色の良さがあるため、色鮮やかな外観に仕上がるのも特徴です。他の塗料と比べて、耐用年数が「5~7年」と、耐久面ではやや劣りますが、できるだけ外壁塗装にかかる費用を抑えたい方にはおすすめの塗料です。
ウレタン塗料
ウレタン塗料の特徴は、柔軟性と密着性の高さです。下地などでひび割れが起こっても、塗膜の表面にひび割れが起こりにくくなっています。また、光沢のある塗膜にもなり、高級感のある仕上がりになります。
耐薬品性も備えており、近くに工場がある住宅であればウレタン塗料を検討してみてもよいでしょう。
ただ、汚れやすい点や紫外線の影響を受けやすい点、耐久性が8~10年程度と短いといったデメリットをもちます。単価相場は1,500~2,000円程度と、アクリル塗料を除く他の塗料と比べると安いです。
シリコン塗料
シリコン塗料は優れた耐候性と耐久性をもつ塗料です。紫外線や強風、雨といった天候に対する耐性に加え、種類にもよりますが耐用年数は「9~15年」です。
また撥水性も高く、水を通しにくいのも特徴です。さらに透湿性にも優れており、外壁材の内部にこもった湿気を外へ逃がすことができます。
しかし、塗膜の硬さからひび割れしやすい一面をもちます。シリコン塗料の単価は、比較的高めで「2,500~3,000円」程度ですが、機能性の高さからメンテナンスの必要頻度が少なくなるため、コストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。
ラジカル制御形塗料
ラジカル制御形塗料は、比較的新しい塗料の一つで、いま外壁塗装において注目されています。
この塗料には、塗膜の劣化原因である「ラジカル」と呼ばれるものを抑制する成分が含まれています。ラジカルは、塗料に含まれた顔料に紫外線が当たることで発生するのですが、その現象を防ぎ、塗膜を保護する効果をもつのがラジカル制御形塗料の特徴です。
そのため、耐用年数12~15年と高い耐久性や耐候性の高さ、汚れのつきにくさがメリットです。しかし、単価が「2,500~4,000円」とシリコン塗料よりも高めで、新しい塗料のために製品の種類が少なく、選択肢が多くないことがデメリットです。
フッ素塗料
フッ素塗料は耐用年数が15~20年の耐久性をもち、高い耐候性をもった塗料で、住宅だけでなく大型の建築物の外壁にも使われます。さらに、汚れにくく、汚れが付いても雨とともに落ちるのが特徴です。耐熱性もあるため、快適な生活も手助けしてくれるでしょう。
ただ、一般的な住宅に使う塗料としては、コストがかかります。単価相場が4,000~5,000円程度と、他の塗料に比べれば高めです。フッ素塗料で外壁塗装を行うと一時的に出費がかさみますが、長い目でみると塗り替え頻度が少ないため総合的にかかる費用が安くなる場合があります。
無機塗料
無機塗料は、ケイ素やセラミックなどの無機鉱物を主成分とした塗料です。無機鉱物だけを成分にすると、塗料として使用できないため、有機物も配合されています。
無機塗料は、20~25年の耐用年数をもち、耐久性にも非常に優れています。汚れにくさやカビ・こけの発生がしにくい特徴もあります。また、無機鉱物が主成分のため、燃えにくいのもメリットです。
しかし、塗料が硬いことからひび割れを生じやすくなっています。費用も4,500~5,500円程度と高いため、少し手を出しにくいかもしれません。
外壁塗装に用いられる下塗り塗料の種類
外壁塗装では、塗料を塗る前に「下塗り塗料」と呼ばれる下塗り材を塗ってから塗装します。下塗り材にもいくつか種類があるため、それぞれ詳しく解説していきます。
プライマー
プライマーは、接着剤のような役割を果たす下塗り塗料です。下地とその後に塗っていく塗料との密着性を向上させます。
プライマーにもさまざまな種類があり、錆止めの顔料が含まれたものや絶縁性をもつプライマー、浸透性をもつプライマーなどがあります。外壁に求める機能や上塗りする塗料との相性を考えて選ぶことが大切です。
シーラー
シーラーは、主にサイディングなどの外壁材に使用される下塗り材です。その名前の通り、「seal」(密閉する、接着する、塞ぐなど)に由来しています。
シーラーは粘性が低く、滑らかな特徴を持っています。その主な役割は、塗装箇所の塗料の吸い込みを抑えることと、吸い込みを均一化することによって塗装後のムラを防ぐことです。
また、塗装そのものの耐久性も向上させるため、塗装において非常に重要な役割を果たします。
シーラーを塗布する際には、塗膜を薄く均等に受けることがポイントです。油性のシーラーは扱いに注意が必要ですので、初心者の方には水性シーラーの選択をおすすめします。水性シーラーは扱いが容易で、乾燥時間も比較的短くなっています。
フィラー
フィラーは、凹凸や傷などの目地や欠損部を埋めるための下塗り材です。外壁表面の不均一な部分やひび割れを平滑にし、上塗りする塗料との密着性を向上させます。
フィラーは、主にモルタルの外壁に使用するのが特徴です。また、フィラーにもさまざまな種類があり、その中にシーラーとフィラーの機能を兼ね備えた「微弾性フィラー」があります。塗膜に弾性をもたせ、ひび割れしにくい外壁になる期待をもてます。
こちらの記事では、前述した3つの下塗り材の違いについて解説しています。
関連記事:下塗り材にも種類がある!シーラーとプライマー・フィラーの違いとは?
まとめ
塗装方法の種類、用いられる塗料の種類、下塗り材の種類などについて紹介してきました。
これらは、外壁塗装の対象によって適切なものが変わったり、製品によっても特徴や単価が変わってきたりするため業者に相談しながら決めるのがベストです。
株式会社ミヤケンでは、外壁塗装の実績が豊富で、専門的な知識をもったスタッフが相談に乗りますので、お気軽にお問合せください。
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