特殊性を備えたプラスチック材料の1つに、FRPというものがあります。

これは、「繊維強化プラスチック」の略で、ガラス繊維（グラスファイバー）などの補強材により強化されたプラスチックのことです。



このFRPは、強度や成型性、また耐久性や耐水性に優れていることから、船舶や自動車、また建物の屋根材をはじめ、様々な分野で活用されています。



そして、この特殊プラスチックを防水工事の分野で用いているのがFRP防水です。



この防水方法は1970年代前半に開発されたもので、以後、様々な現場で活用されてきました。

液状の樹脂（不飽和ポリエステル樹脂）に硬化剤を混ぜ、ガラス繊維などの補強材と組み合わせて一体化するという塗膜防水なのです。



これは5層の防水層で形成されているため、優れた防水性を実現しています。



この防水法は、作業後の硬化速度が速いため、1日程度の工期で済むことから、施行期間が非常に短いというメリットがあります。



しかし、強度に優れる半面で脆性（もろさ）もあわせ持つため、地震などの揺れに弱いというマイナス面もありますので、注意が必要です。