雨漏りの応急処置6選!放置するリスクや適切な対処法を解説
2023.06.15更新 雨漏り関連
「突然、雨漏りが発生した」
「雨漏りに困っていて、とにかく今できる対処法が知りたい」
など、こちらの記事を見ている方は、雨漏りに対する応急処置や修理方法を調べているのではないでしょうか。
雨漏りは放置しても自然に状態がよくなることはなく、住宅そのものの寿命を縮めてしまうなどのリスクがあるので、早急に対処しなければなりません。
今回の記事では、急な雨漏りに対する応急処置の方法や注意点、雨漏りを放置するリスクなどを解説します。雨漏りで悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
急な雨漏りに対する応急処置の方法
急な雨漏りが発生して業者に問い合わせても、現場に駆け付けてもらうまでに時間がかかることも少なくありません。
雨漏りで家電が壊れる、床や家具が濡れて使えなくなる、被害箇所が広がって修理費用が高額になるといった二次被害を防ぐためにも、素早い応急処置ができると安心です。
ここでは、今すぐできる応急処置の方法を解説します。
バケツで床が濡れるのを防ぐ
天井からポタポタと雨水が落ちてきている場合、水が落下してくる場所にバケツを設置して床や家具などが濡れるのを防止しましょう。
ただ、バケツに水が落ちるときに水しぶきがはねるため、バケツの底に雑巾や新聞紙、タオルなどを敷いたり、水が飛び散りそうな範囲にビニールシートを敷いたりして工夫する必要があります。
【必要なもの】
- バケツ
- 雑巾(いらないタオルや新聞紙でも可)
- ブルーシート(いらないタオルや新聞紙でも可)
【手順】
- バケツの中に雑巾を敷く
- 雨水が落ちる場所を中心に、ブルーシートを敷く
- 雨水が落ちる箇所にバケツを設置する
水が溜まってくると、雨水が落ちてきたときに水しぶきが発生しやすくなるので、こまめに水を捨てるようにしましょう。
ビニールでろうとを作る
天井から雨漏りが発生しているものの、家具や家電があってバケツを設置できない、広範囲で雨漏りが発生しているという場合は、ビニール袋でろうとを作ってバケツの中に水が入るよう誘導しましょう。
【必要なもの】
- バケツ
- 大きめのビニール袋
- 養生テープ
【手順】
- ビニール袋の底に穴を開けて筒状にする
- 雨漏りしている箇所をビニール袋で覆い、養生テープで隙間ができないように固定する
- 雨漏りしている箇所の真下あたりにバケツを設置する
- 天井に固定しているのとは反対側のビニール袋の先端をバケツの中に入れる
バケツと天井まで距離があって1枚のビニール袋では届かない場合は、ビニール袋を複数枚つなげてください。その際、下につなげるビニール袋が外側になるように重ねると、水漏れが発生しません。
また、ビニール袋を天井に固定する際、ガムテープなどを使うと跡が残る可能性があるため、養生テープを使うのがおすすめです。
雑巾を設置して雨水を吸い取る
窓枠やサッシなどからじわじわと染み出すように雨漏りが発生しているときは、雑巾をあてて雨水を吸い取りましょう。簡単な方法ですが、こまめに雑巾を取り替えることで、被害範囲を抑えられます。
【必要なもの】
- 雑巾(吸水シートでも可)
- ビニールシート
【手順】
- どこから水が染み出しているのか見つけて、雑巾で水を吸い取る
- 窓枠やサッシの下にビニールシートを敷く
カーテンが濡れたままになるとカビが発生する原因になるため、カーテンはいったん取り外してから作業をするのがおすすめです。
屋根にブルーシートをかぶせる
天井から雨漏りしているなど、雨漏りの原因が屋根だと特定できているものの、詳細な場所までは特定できていないという場合は、屋根にブルーシートをかぶせる対処法があります。
【必要なもの】
- 土や砂
- 土のう袋(4枚程度)
- 大きめのブルーシート
【手順】
- 土のう袋に砂や土を詰める
- 土のう袋のひもをしっかりと閉め、中身が出ないようにする
- ビニールシートを屋根にかぶせる
- ブルーシートが風で飛ばないよう、土のうで固定する
屋根のどこかまでを特定するのがむずかしい場合、原因箇所だと思われるところを含めて広範囲にブルーシートを被せて対処しましょう。ただし、ブルーシートが風で飛ばされないよう、土のうでしっかりと固定する必要があります。
また、土のう袋の中身の砂や土が細かすぎると、雨が降った時に泥水となってにじみ出てしまうので、やや大きめの土や砂を入れるようにしましょう。
防水テープを使って雨水の侵入を防ぐ
雨漏りの原因箇所が特定できているなら、防水テープを使って雨水の侵入を防ぐのも対処法の一つです。防水テープを使った対処法は、以下の3種類の屋根に有効です。
【屋根の種類】
- スレート屋根
- トタン屋根
- 陸屋根(フラット屋根)
【必要なもの】
- 防水テープ
- 雑巾
【手順】
- 雨漏りが発生している箇所を特定し、雑巾で拭いて周囲の汚れを取る
- 空気が入らないよう、防水テープを貼る(雨水が流れる方向の下から上に貼る)
防水テープを貼るところにホコリや砂などが付着したままになっていると、屋根と防水テープの密着度が弱まってはがれやすくなるので、汚れを取ってから貼るようにしましょう。また、雨の日に作業するのもおすすめしません。
コーキングを使って隙間を埋める
雨漏りの原因箇所が特定できている場合、コーキングを使う対処法もありますが、ややむずかしいので注意点を理解したうえで作業しましょう。
【必要なもの】
- コーキングガン
- コーキング材(防水のもの)
- マスキングテープ
- 雑巾
- プライマー
- カッター
【手順】
- 雨漏りしている箇所を特定し、雑巾で拭いて周囲の汚れを取る
- マスキングテープを原因箇所のまわりに貼る
- プライマーを塗る
- プライマーが乾いたら、原因箇所にコーキング剤を打つ
- コーキング剤が乾燥する前に、マスキングテープをはがす
プライマーとは、コーキング剤の密着性を高める塗料のことです。
コーキング剤が不要なところに付着しないよう、マスキングテープで養生してから作業するようにしましょう。初めて作業する場合は失敗しやすく、原因箇所をふさいだつもりができていないケースもあるので、自信がない場合はあまりおすすめしません。
雨漏りの応急処置を行うときの注意点
屋外で応急処置を行うときは危険を伴うため、リスクを知ったうえで作業するようにしましょう。
屋根の上で作業するのが危険なのはイメージできますが、脚立など高さ1mの場所から転落する場合でも重症を負って後遺症が残ることがあり、3mの高さから転落すると死亡する危険性もあります。
自分自身が怪我をするリスクだけでなく、土のうや道具が落下して通行人に怪我を負わせるリスクもあるでしょう。
また、よかれと思って釘やビスを打つと、開けてはいけない部分に穴を開けてしまい、雨漏りの症状を悪化させることもあります。怪我や事故、トラブルのリスクを考えると、応急処置とはいえ素人だけで屋外作業を行うのはおすすめしません。
ただ、業者が現場に来るまでに時間がかかるなど、危険性を知ってでも屋外作業をする場合は、以下のポイントに注意して作業しましょう。
- 雨や風が強いときには作業しない
- 二人以上で作業する
- 釘やビスはなるべく使わない
少しでも不安がある、自分で対応するのがむずかしいと感じたら業者に依頼するようにしましょう。
雨漏りを放置することで生じるリスク
応急処置はあくまで一時的に被害を抑えるものであり、雨漏りを根本から解決するには専門の業者に見てもらう必要があります。
ただ、業者に依頼すると費用や手間がかかるため、相談する気になれない方もいるでしょう。
しかし、雨漏りを根本解決しないまま放置するとさまざまなリスクがあります。
住宅の強度を低下させたり天井や壁の劣化を招く
雨漏りを放置すると、住宅そのものの強度を弱めたり、天井や壁の劣化を早めたりするリスクがあります。
というのも、雨漏りを放置しているとさまざまなところに雨水が浸透し、家全体に湿気が溜まっている状態となります。住宅の建材として使用される木材や金属は水に弱く、構造躯体の木材を腐敗させたり、金属を錆びさせたりして、住宅そのものの強度が低下する原因になることもあるのです。
また、天井や壁のクロスがはがれることもあり、住宅の見た目にも悪影響を及ぼします。
なお、構造躯体にまでダメージが及んでいる状態になると修繕費用も高額になるため、雨漏りから思わぬ出費が必要になることも少なくありません。
家財道具をダメにしてしまう
雨漏りを放置していると、家具や家電に雨水が付着し、劣化させたり故障させたりしてしまうのもリスクの一つです。
バケツなどを使って一時的に雨漏りの拡大を防止できたとしても、後日大雨が降ったり、外出中に雨が降ったりすると家財道具が濡れてしまいます。
使えなくなった家財道具を処分、買い替えるのにも手間と費用がかかるため、早めの根本解決を目指しましょう。
シロアリの発生を誘発してしまう
雨漏りを放置すると、住まいの大敵であるシロアリを発生させてしまう原因になります。
シロアリは湿った木材が大好物なので、雨漏りを放置して住宅の木材が湿ったままの状態が続くと、知らず知らずのうちにシロアリが好む環境を提供している状態となります。
あまり知られていませんが、住宅のシロアリ被害のうち、80%が雨漏りが原因と言われています。雨漏りを放置することで想像できない大きなトラブルに発展する恐れがあるのです。
カビが発生して健康被害を引き起こすことも
雨漏りは構造躯体を腐食させる、シロアリを発生させるなど建物に対して被害を与えることに加え、居住者の健康を害するリスクもあります。
雨漏りが発生したまま放置すると、建物内部の湿度が常に高い状態で維持されることになります。カビは多湿の状態を好むので、雨漏りを放置していると断熱材や天井の上、クロスの下などにカビが大量発生することになるのです。
カビは見た目が悪いので美観を損ねるのはもちろん、住居内の空気にカビが含まれ、日常的にカビを吸い込むことになります。カビを吸い続けているとアレルギー反応がでたり、体調不良を引き起こしたりしてしまう恐れがあります。
屋根裏や天井裏、壁の内部に雨水が侵入して漏電の危険性が高まる
雨漏りは漏電を引き起こす危険性があることも注意すべきポイントでしょう。
屋根裏や壁内は電気配線が張り巡らされており、雨漏りが発生することで配線に水がかかり漏電するリスクがあります。
漏電すると頻繁にブレーカーが落ちるほか、最悪のケースでは住宅火災につながることもあります。さらに、漏電した電気が金属部分に帯電してしまい、感電事故を引き起こしたケースもあります。
雨漏りは生活がやや不便になる程度で、なかなか対処しない方も一定数いますが、建物へのダメージや健康被害を考えるといかに危険な状態かわかるでしょう。
応急処置だけで満足せずになるべく早く修理を依頼しよう
雨漏りが発生したら、バケツやビニールシートを使って応急処置をする方が多いでしょう。
ただ、応急処置はあくまで一時的な対策に過ぎず、根本解決するには業者に点検を依頼し、修理してもらう必要があります。たとえ応急処置でいったん雨水が入らなくなったとしても、完全に修理できている状態ではないため、建物被害や健康被害のリスクは残ったままです。
業者探しや依頼に手間がかかるうえに、費用もかかるので面倒に感じるかも知れませんが、なるべく早く業者に修理してもらうことが、被害を最小限に抑えることにつながります。
まとめ
今回は雨漏りの応急処置や放置するリスクを解説しました。
雨漏りが発生しがちな箇所は屋根やベランダ、天窓、外壁などが挙げられます。雨漏りを見つけたときは素早く応急処置をすることで被害の拡大を抑えられますが、根本解決するには業者に点検・修理を依頼しなければなりません。
個人が原因箇所を特定し、対処することもできなくはないですが、間違った修理をして被害を拡大させたり、怪我や事故を発生させたりするリスクがあるので、業者に依頼するのが最も安心できる方法です。
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