外壁塗装の防水塗装を行うメリット・デメリット

外壁塗装は建物の美観を保つだけでなく、雨水や紫外線などから保護する防水機能の面でも重要な役割を担います。
しかし、防水塗装によるメリット・デメリットを十分に理解しないまま工事を行うと、想定していた効果を得られない場合もあります。
本記事では外壁の防水塗装を行うメリットやデメリット、検討すべきタイミング、そして防水性能を高めるための塗料や仕上げ方法などを詳しく解説します。
外壁のダメージが気になる方や、雨漏り・浸水を防ぎたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
外壁の防水塗装とは?
外壁の防水塗装とは、建物の外壁を雨水や湿気から保護するために、防水機能を持つ塗料を用いて施工することを指します。
通常の外壁塗装と同様に、ひび割れや汚れを下地処理で整えた後、プライマー(下塗り)・主剤(中塗り・上塗り)といった工程を踏みます。防水塗装では、特に雨水の浸入を防ぐための弾性や撥水性に優れた塗料を用いる点が大きな特徴といえます。 また、雨漏りや外壁のひび割れなどのトラブルを放置すると、建物の基礎や内部構造に深刻なダメージを与えかねません。
耐久性や防水性を高めるために、定期的な塗り替えが必要となる場合が多いです。気候や環境にもよりますが、一般的に約10年前後を目安に防水塗装を検討することが推奨されています。
外壁の防水塗装を行うメリット
壁の防水塗装には複数の利点があります。定期的に防水塗装を施すことで、建物の耐久性や安全性を確保しつつ、メンテナンスコストを抑えることが可能です。
メリット①外壁の劣化を防げる
防水塗装を行うことで、雨水や湿気による外壁材の劣化を抑えやすくなります。例えば、外壁材の表面が剥がれたり、紫外線や酸性雨で色褪せしにくくなったりといった効果が期待されます。また、弾性塗料を使用することで、ある程度のひび割れを防ぐクラック抑制効果も見込める点が大きいです。
メリット②浸水を防げる
雨漏りや浸水は建物の内部に深刻なダメージを与えるだけでなく、カビやシロアリ被害を招く原因にもなります。防水塗装を施すことで、壁面からの水分侵入をしっかり防ぎ、建物内部のトラブルリスクを軽減できます。特に台風や集中豪雨の多い地域では、防水塗装の効果が大きく影響してくるでしょう。
メリット③建物の耐久力低下を防げる
建物の外壁が常に雨水などに晒されると、経年劣化が早まり、構造躯体への負担が増えてしまいます。
防水機能のある塗膜でしっかり保護することで、建物自体の寿命を延ばし、大掛かりなリフォームを頻繁に行う必要がなくなる可能性があります。建物の耐久性が維持されると、資産価値の面でもメリットがあります。
外壁の防水塗装を行うデメリット
防水塗装にはメリットが多いものの、以下のようなデメリットを理解しておくことも大切です。
最適な塗料や工法を選択せずに施工した場合、想定ほどの効果が得られない可能性があります。
- 1.施工費用が高くなる可能性がある
→通常の外壁塗装より弾性塗料やシーリング材など、より高性能な材料を使うことが多いため、材料費や施工費が割高になりやすい - 2.通気性が低下する場合がある
→高い防水性を求めるほど、外壁の透湿性は低下しがちで、内部にこもる湿気を排出しにくくなる可能性 - 3.施工不良のリスク
→弾性塗料や防水材の扱いに専門知識が必要で、職人のスキルによって仕上がりに差が出やすい
事前に工事内容や施工手順を業者としっかり打ち合わせることで、デメリットを最小限に抑えられます。
外壁の防水塗装を検討するタイミング
防水塗装を行うかどうかの判断は、外壁の状態を見極めることから始まります。
以下のような症状が見られたら、専門家に相談して防水塗装や補修を検討しましょう。
- 外壁のひび割れ(クラック)が目立つ
- 塗膜の剥がれやチョーキング(粉化)がある
- 内部に雨漏りの兆候がある(室内の壁や天井にシミができているなど)
- 建築後10年以上経過しており、まだ塗り替えを行っていない
特に新築から10〜15年程度で、一度外壁塗装の劣化度合いを点検し、必要に応じて防水塗装を施すことで、建物を長持ちさせやすくなります。
外壁の防水塗装にかかる費用相場
外壁の防水塗装費用は、通常の外壁塗装よりも数万円から数十万円程度高くなる傾向があります。
使用する塗料や塗装面積、下地処理の範囲によっても大きく異なりますが、以下はあくまで参考値となります。
塗装面積 |
費用目安 |
一般的な2階建て30坪程度の戸建て |
通常の塗装:およそ60万〜120万円 防水塗装:およそ70万〜150万円 |
3階建てや特殊な形状の建物 |
通常より10〜20%程度割高になる場合が多い |
また、足場費用やシーリング補修費用などを含めた総額で見積もりを取ると、より正確な比較が可能です。複数の業者から見積もりを依頼し、工事内容を精査することが大切になります。
外壁の防水塗装の仕上げ方法
外壁の防水塗装では、仕上げ方法によって性能や耐久性が異なります。代表的な3つの仕上げ方法を紹介します。
単層弾性仕上げ
単層弾性仕上げは、下塗り材と中塗り材を一度に施工できるのが特徴です。
弾性塗料を単層で厚く塗布することで、ひび割れを吸収する性質があります。施工工程が少なく済むため、コストを抑えられるというメリットがありますが、一方で、耐久性や仕上がりの均一性がやや劣る場合があるというデメリットもあります。
複層弾性仕上げ
この仕上げ方法は、下地層と中層を複数回塗り重ねることで、より厚い塗膜を形成するのが特徴です。高い弾性効果が期待できるため、外壁のクラックを防ぎやすいというメリットがありますが、その反面、工程が増える分、工期や費用がかかるというデメリットもあります。
微弾性塗料仕上げ
微弾性塗料仕上げは、弾性塗料ほどの伸縮性能はないものの、微細なクラックを埋める能力を持つ塗料が使用されます。通常の塗料よりもやや高い防水効果が期待でき、仕上がりも安定しやすいというメリットがあります。ただし、弾性塗料ほどの柔軟性はないため、大きなひび割れへの対応は難しいというデメリットもあります。
防水塗料の種類
防水性能を高める塗料には、さまざまな種類があります。ここでは代表的なものをリストで紹介します。
塗料 |
特徴 |
アクリル系塗料 |
・価格が比較的安いが耐候性がやや低い ・柔軟性が高く、施工しやすい |
ウレタン系塗料 |
・弾性があり、密着性が高い ・耐久性はそこそこだが、適切な下地処理が重要 |
シリコン系塗料 |
・耐候性とコストパフォーマンスに優れ、一般住宅で人気 ・防水性能は中程度 |
フッ素系塗料 |
・耐久年数が長く、汚れにくい ・価格が高め |
無機塗料 |
・無機成分を含み、非常に高い耐候性を持つ ・高価格帯だが、長期的な防水性能が期待できる |
防水性能の高い塗料
外壁塗装において、防水性能をさらに強化したい場合は、以下のような塗料を検討すると良いでしょう。
水性・油性どちらにも高機能な製品が存在しますが、それぞれに特徴があります。
水性塗料
水性塗料は、臭いが少なく、揮発性有機化合物(VOC)の排出も比較的少ないため、環境や人体に優しいのが特長です。さらに、乾燥時間が早いものが多く、施工性にも優れています。ただし、雨天や高湿度といった環境下では、乾燥に時間がかかる場合がある点には注意が必要です。
油性塗料
油性塗料は、非常に強い塗膜を形成するため、防水性や耐久性に優れているのが特徴です。ただし、臭いが強い場合があり、施工環境によっては十分な換気対策が必要です。また、塗膜の硬化に時間がかかる製品もあるため、工期に余裕を持って計画する必要があります。
いずれの塗料を選ぶにしても、建物の材質や環境に適した下地処理が欠かせません。専門家と相談しながら最適な塗料を選定するとよいでしょう。
住まいの快適性を維持するうえでの外壁の防水塗装は必要
外壁塗装で防水性を高めることは、雨漏りや湿気による建物の劣化を抑え、長期的なメンテナンス費用を削減するうえで有効な選択肢といえます。
外壁の防水塗装を行うメリットとしては、外壁の劣化防止、浸水リスクの低減、建物全体の耐久性向上などが挙げられます。ただし、費用面や通気性の低下などのデメリットもあるため、塗料や仕上げ方法を慎重に選ぶことが大切です。
防水塗装を検討する際は、外壁の状態や築年数を踏まえて、専門家に現地調査を依頼すると精度の高い見積もりやアドバイスが得られます。さらに、適切なタイミングで雨樋やひび割れの補修を同時に行えば、足場を何度も組み立てる手間を省くことが可能です。
さまざまな塗料や仕上げ方法が存在するなかで、どれを選ぶかは建物の構造やライフスタイル、予算次第です。複数の業者から見積もりを取り、塗料の性能や施工実績を比べながら、納得のいく防水塗装を実現しましょう。
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