シーリング材とコーキング材の違いについて
2022.09.23更新 塗料の基礎知識
外壁塗装をする際に「目地のコーキングがかなり傷んでいるので打ち換えた方が良い」、「外壁のシーリングが劣化しているため、新しく打ち直す」など言われた経験がある人もいるでしょう。
複数の業者に依頼した時、同じ部分を指しているのに「シーリング」または「コーキング」と呼び名が異なる場合があります。
何か違いがあるのか、気になってしまう人もいるはずです。
そこで今回は、シーリングとコーキングの違いについて解説していきます。
目次
■シーリング・コーキングとは
シーリングとコーキングは、いずれも目地にゴムのような詰め物をして水が入り込むことを防ぐ、目地に封をするといった使い方をします。
外壁塗装におけるシーリングとコーキングは、基本的に同じ意味ということになります。
外壁に施工すると、外壁材の負担軽減にも役立つのです。
その結果、建物自体の劣化も防げるため、シーリングとコーキングは重要な役割を担っていると言えます。
建材同士がぶつかり合うことを防いだり、建材を固定したりするためにも、シーリングやコーキングを行います。
■シーリングとコーキングの違い
結論を言いますと、シーリングとコーキングはどちらも同じ役割を持っていて、明確な違いはありません。
水が内部に浸入することを防いだり、外壁の負担を軽減したりするために、シーリングもコーキングも用いられます。
どちらも防水性があるため、同じような使われ方をしています。
建築や外壁塗装の現場では、同義語としてこの2つの言葉が使われていると思って問題ありません。
■シーリング・コーキングの種類と特徴
前述の通り、シーリングとコーキングに明確な違いはありません。
しかし、材料にはいくつかの種類があり、特徴が異なります。
実際にどのような種類があるのか、どのような特徴を持っているのか、材料ごとに解説していきます。
●アクリル系
アクリル系のシーリング材やコーキング材は、水性の素材を使っています。
そのため、伸びが良くて作業がしやすいというメリットがあります。
また、湿っている場所にも施工できるので、使える場所も幅広いこともアクリル系ならではのメリットです。
しかし、硬化した時に肉痩せしやすいのは注意しなければいけないポイントになります。
耐久性や対候性もそこまで高くないため、外壁にはあまり向いていません。
太陽光が当たる場所だと、ひび割れが早い段階で起こる可能性もあります。
●ウレタン系
ウレタン系のシーリング材やコーキング材は、耐久性が高く外壁に適しています。
硬化すると弾力性が生まれるので、外壁のひび割れや目地の対する高い密封効果も発揮するでしょう。
しかし、紫外線には弱いです。太陽光が当たるところに使う際は、上から塗装する必要が出てきます。
完全硬化までに3日~7日ほどかかってしまい、乾燥時も紫外線に当たらないように気を付けなければいけないのもデメリットです。
●変成シリコン系
変成シリコン系のシーリング材やコーキング材は、硬化時間の短さに定評があります。
そのため外壁塗装時に採用されるケースも多いです。
施工から30分ほどで触れるようになり、1時間もすれば塗装できるくらいまで硬化します。
ただし、シリコン系よりも耐久性が低く、ウレタン系よりも密着性が劣るのは懸念点だと言えるでしょう。
また、他よりも価格が高い点も変性シリコン系のデメリットとなります。
●シリコーン系
キッチンや浴室などの水回りの補修によく使用されるコーキングです。
上から塗装による保護ができないため、外壁や屋根の使用には不向きな種類になります。
ホームセンターに沢山並べられて売っているのが、シリコンコーキングです。
外壁に使用すると、補修した部分だけ塗装を弾いてかえって悪化してしまう場合がありますので注意しましょう。
■シーリング・コーキング材の「1液」と「2液」の違い
前述で種類や特徴についてお話しましたが、さらに中でも1液・2液の種類が分かれています。
ここからはそれぞれの違いについて解説していきます。
●1液
1液は、塗料缶と溶剤と呼ばれる希釈材を混ぜ合わせて使うタイプです。
価格が比較的安い、塗料缶と溶剤のみなので手間をかけずに済む、余ったら翌日に持ち越せる、といったメリットがあります。
しかし、耐久性や対候性が2液より劣ってしまう、塗料缶の使用期限が短い、塗装できない材質もがある、といったデメリットもあるため、それを加味した上で使わなければいけません。
●2液
2液は、主剤・硬化剤・溶剤の3つを混ぜ合わせて使うタイプです。
メリットには、耐久性や対候性が高い、使用期限が長く設定されている、塗る場所を選ばずに済む、といった点が挙げられます。
一方、材料費が1液よりも高くなる、材料を混ぜたらその当日しか使えない、混ぜるものが多いので準備に手間がかかってしまう、といったデメリットがあることも把握しておく必要があります。
■シリコン・コーキング材の選び方と注意点
シーリング材やコーキング材は、種類によって適した使用場所が変わってきます。
種類や特徴の部分でも少し触れましたが、最後にシーリング・コーキング材の選び方と注意点をご紹介しましょう。
●外壁や窓サッシ・玄関まわりのコーキング材の選び方

外壁や窓サッシ・玄関まわりを施工する場合は、シリコン系ではなく変性シリコン系が適しています。
シリコン系は撥水性に優れていますが、コーキング材の上から塗装しようとすると塗料をはじいてしまい、思ったような仕上がりにならないためです。
DIYで補修する場合も、シリコン系ではなく変性シリコン系のシーリング材・コーキング材を選ぶようにしましょう。
また、ブリード現象と呼ばれるコーキング材の成分が表面に滲んでしまうことを防ぐノンブリードタイプもおすすめです。
●排気口、配管などのコーキング材の選び方
換気扇の排気口や配管に使用するコーキング材は、塗装までできる変性シリコン系が適しています。
窯業系サイディングの外壁はもちろんですが、タイルやレンガのようにメンテナンスが必要ない外壁材でも変性シリコン系のコーキング材を使うようにしましょう。
前述の通り、外壁塗装まで行う場合にシリコン系を使用するとはじいてで施工不良になりかねません。
今後のメンテナンスのしやすさなども加味し、換気扇の排気口や配管のコーキングには変性シリコン系のシーリング材・コーキング材を選ぶようにしてください。
●お風呂・キッチン・洗面台で使うコーキング材の選び方
お風呂・キッチン・洗面台で使うコーキング材は、撥水力が高いシリコン系が適しています。
水に強いだけではなく、温水でも接着性が下がってしまう心配がありません。
ただし、カビが生えてしまう恐れがあるので防カビ材が入っているタイプでないと後から後悔してしまう可能性が高まります。
それを踏まえて考えてみると、お風呂・キッチン・洗面台のような水回りで使う場合は、防カビ材が添加されたシーリング材・コーキング材を選ぶのが得策だと言えます。
シーリング・コーキングを施す場所により、適したタイプが変わってくることは念頭に置いておかなければいけないポイントです。
施工後にトラブルが発生することを回避するためにも、施工箇所ごとによって使用するタイプを変えるようにしましょう。
■正しく使用するために、しっかりと知識を身につけましょう
シーリングとコーキングは、名前が異なるので別物だと思っている人も少なくありません。
しかし実際は、呼び名が異なるだけで基本的な意味は同じなのです。
そのため、依頼する業者によって呼び方が違ったとしても気にする必要はないと言えます。
ただし、シーリング材・コーキング材の種類によって、適した施工場所が異なることは覚えておきましょう。
そうすることで、業者からの提案が問題ないか把握することが可能となります。
業者に依頼することなくDIYする場合も、種類ごとの違いを知っておくことは重要なポイントになるため、覚えておくとよいでしょう。
何かご不明点があれば、外壁塗装専門店のミヤケンまでお問い合わせください。
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